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電車を乗り継ぎ
駅から少し歩いた時にはもう、
随分と遅い時間になっていた。
マンションのエレベーターから
1歩踏み出し、前を向いたときだった。
ドアの前で
さっき電話したゴヌが座り込んでいた。
『 わっ … 』
思わず声が大きくなる。
ゴヌは
ゆっくり顔を上げた。
頬が少し赤い。
「 …… ジュンソ 」
声が
少しかすれている。
近づくとゴヌは僕の顔を笑んで見ている。
『 何してるの 』
僕が驚きながらも聞くと、
今度は声を出してゴヌは笑う。
「 ジュンソが来てくれないから
僕が来ました 」
『 …… え ? 』
意味が分からなくて
思わず聞き返す。
ゴヌは
少し目を細めた。
「 ……遅いです 」
拗ねたみたいな声。
今にもゴヌは寝てしまいそうだった。
僕は小さく息を吐く。
『 とりあえず立って 』
手を差し出す。
ゴヌは
その手をじっと見てから
ゆっくり手を重ねた。
指先が氷のように冷たい。
僕が引き上げるようにして
立たせようとした、その瞬間。
ぐっ、と
逆に手を引かれた。
『 うわっ 』
バランスが崩れて
僕の身体が前に倒れる。
気づいたときには
ゴヌのすぐ目の前だった。
僕は半分しゃがんだ体勢で、
ゴヌはドアにもたれるように座っている。
その膝の間に
僕の身体が入り込む形になった。
距離が
近すぎる。
久しぶりに誰かと
こんなに近ずいた。
ゴヌの手は
まだ僕の手首を掴んでいた。
「 …… またあいつと一緒だったんですね 」
さっきの声とは全く違った低い声。
『 …… 』
ゴヌは
少しだけ笑う。
でも
その目は笑っていない。
手首を掴む力が
少しだけ強くなる。
「 僕、迎えに来たつもりだったんですけど 」
僕はゴヌの肩に身体を支えるように
手を置いたまま何も言わずにいた。
額が触れ合いそうな距離。
ゴヌは
僕の耳元少しだけ顔を近づける。
「 だから
一緒に帰りませんか 」
小さく笑って言った。
「 僕と 」
『 …… でもここ、僕の家だけど 』
そう言うと、
ゴヌは一度だけ瞬きをした。
それから
ふっと小さく笑う。
僕の肩に頭を乗せたまま、
言った。
「 …… じゃあ 」
「 今日はここに帰ります 」
閃いたように言ったゴヌに僕はこう返す。
『 …… だめだって 』
首を小さく振る。
『 タクシー呼ぶから 』
ゴヌはさっきとは逆に
だんだんと僕に体重を預ける。
「 ジュンソのとこ 」
ゴヌの息が
すぐ近くでかかる。
「 もう帰る気ないんで 」
僕が手首を引こうとすると、
ゴヌの手がまた少し強くなる。
逃がさないみたいに。
「 だって 」
ゴヌは
僕を見上げたまま言う。
「 せっかく会えたのに 」
その言い方がずるい。
『 …… ゴヌ 』
結局僕はゴヌに戻ってしまうのか、
そんな思いを断ち切ろうと名前を呼ぶと
今度はこう言った。
「 …… あいつとはご飯行くのに 」
不満そうだった。
「 僕はだめなんですか 」
その言葉に胸の奥が
少しだけ痛くなる。
外の廊下は
相変わらず冷たい。
「 …… 寒いんですけど 」
「 さすがに
ここで寝たら怒られますよね 」
少しだけ笑う。
でも
この場からどこうとはしない。
「 ……入れてくれませんか 」
その声は
さっきよりずっと静かだった。
「 ジュンソの家 」
廊下の冷たい空気の中で、
僕はしばらく沈黙に耐えた。
そして結局、僕が折れた。
『 わかったよ。寒いから特別にね 』
僕が鍵を開けると
ゴヌは満足そうな笑顔を浮かべて
家の中に入っていった。
全部、ゴヌの計画だったのかもしれない。
そして僕は
その計画にまんまと引っかかっている。
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いいね嬉しいです‼️‼️
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CDTV最高でしたね!!
日本の番組に出てくれて本当に嬉しいです(т-т)
ワイプに映るジュンソがとにかく可愛かったし、
いつもより、更にかっこよく感じられました❗












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!