日曜日 あなたside
今日はジンくんとデート
遊園地に行く
そう言うとジンくんは
あたりまえの様に手を繋いできた
素直に照れる
ユンギとはあまり手を繋いだことなかったな…
ジンくんの手を繋ぐ力が
強くなった
ジンくんの体温が伝わってくる
すごく熱い
顔は見えないけど
照れてるのかな
そのあと私達は
ジェットコースター
コーヒーカップ
お化け屋敷…
と、色んなとこをまわった
きずけば、もう夕方になっていて
観覧車からは綺麗な夕日が見えた
重い沈黙が続く
お試し期間は今日で最後だ
なにを話していいかわからない
先に沈黙を破ったのは
ジンくんだった
確かに私も楽しかった
また遊びたいとも思った
だけど…
そうかやっと気づいた
私はジンくんと付き合って
ユンギを忘れようとしていた
でも、それは
ジンくんを傷つけてしまうだけなんだ
ユンギを忘れるなんて
そんなこと、私にはできないんだ
観覧車はもう下まで来ていて
2人で降りた
ほんとにジンくんは
どこまで優しいんだ
そして私は走った
ジンくんと一緒に話していても
映画を見ていても
ご飯を食べていても…
ユンギならこの映画を見るかな
ユンギならこれを食べるかな
って、ユンギの事を考えてしまう
私はユンギ以外を好きになんてなれないんだ
だから、私はとにかく
ユンギの家まで走った
ユンギの家は私の家の隣だから
小さい頃は毎日のように行っていた
ユンギの家に着いた
奥に私の家がある
私の家の前に人影が見える
よく見てみると
それは
ユンギだった
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。