「なにがあったの?」
ジンくんは私に、そう聞いてくれた
別に大したことじゃないし
私の考えすぎかもしれない…
でも、今は誰かに話を聞いてほしい
ジンくんは頷きながら私の話を聞いてくれた
そう言ってジンくんは
頭を撫でてくれた
ジンside
廊下で突っ立って
呆然としているあなたちゃんを見て
何かあったんだって思った
少し無理やりだったけど
あなたちゃんを連れてきて話を聞いた
あなたちゃんは僕のことを
「たくさん話を聞いてくれる優しい人」
と思ってるかもしれないけど
ごめんねあなたちゃん、僕はそんなに良い人じゃない
僕は今、この状況をチャンスだと思ってる
ユンギがあなたちゃんを不安にさせるなら
僕があなたちゃんを守る
絶対に諦めないからね
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教室 あなたside
教室に帰ると
ユンギとサランが2人で楽しそうに話している
するとサランが、近づいてきた
何言ってるの?
………浮気?
ユンギとサランは
手を繋いでどこかへ行ってしまった
浮気?そんなのしてない
どうせサランの作り話でしょ
ねぇ、ユンギ
もう終わりなの?
元には戻れないの?
ユンギは最初から私の事好きじゃなかったの?
私は大好きなのに
ユンギはそうじゃなかったの?
「近づくな」なんて言わないでよ
なんでサランが嘘をついてるって分からないの
ねぇ、ユンギ戻ってきてよ_____
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。