一方 その早朝、
ホールに続々とメンバーが集まっていた。
バタバタ… ドタドタツ 慌てた様子で出ていった。
トッポは心から焦っていた。
自分が作った新薬(媚薬)を頼まれたといえ、エースに渡してしまった。
エースに恋の成就のためやと思たけど エースの彼女に何かあったら…
起きてきぃひんのは、何かあったんかも
しれへん…
最悪、ここを出ていかなくてはならない。
それに、エースがその彼女を連れ込んでいたら…
─ここは、女連れ込み禁止じゃー!!!!
あああジャッキーの鬼瓦顔が浮かぶ─
「あかん 最悪や ほんまこれは一大変や」
階段をかけ登りエースの部屋のドアを叩いた。
返事がなかった。
鍵をかけ忘れたのかドアが簡単に開いた。
恐る恐る覗く
「エース …起きてる? ごめんやで…入るで?」
エースの部屋は空っぽだった。
隣のアーセナルの部屋へ向かった。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!