第68話

68.あの人を探して
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2024/04/22 08:33
noside


その後、あなた・あなたの名字は仲間と合流し、無事寮に帰っていた


森から帰ったときは…


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レモン・アーヴィン
あなたちゃん!?勝手に出ていっちゃダメですよ!!
あなた
ごめん…
レモン・アーヴィン
あっ、そ、そんなシュンとしないでください~!!
レモン・アーヴィン
反省してるなら大丈夫です…!
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と、まぁ親友に怒られたのである


シュンと素直に反省している姿を見せられたレモンはすぐさま許してしまったが


そしてそんな彼女は今、アドラ寮の3年の階を歩き回っていた
あなた
…どこ
神覚者、レイン・エイムズにお礼のプレゼントをしようとレモンと選んだマグカップとハンカチが包まれたラッピング袋を手に持っている


レインを探すには3年の階に行くのが早いと思ったあなたであったがただたださまよっている
mob
なぁ、あの子見ない顔だよな
mob
1年か2年じゃね?道に迷ったとか
あなた
美しい容姿に加え、不審にキョロキョロとしているため、すれ違う人々も少し注目する


しかし、彼女は集中して探しているのか全く気付かず、ひたすらに歩き回るだけだ
あなた
……あの、
mob
えっ、マジか何かな?
すると、あなたが先程ヒソヒソと話していた男達に声を掛ける
あなた
レイン・エイムズさんって見てませんか…?
mob
え?れ、レイン…?
mob
アイツはー…あーっと…
レイン、という名前を聞いた瞬間彼らの顔が曇る
あなた
mob
(…アイツ気に入らねえし、ちょっと騙してやろう
mob
あ、そうだそうだ。さっき図書室にいるの見かけたぞ
mob
!そうそう。あっちの方にいたな
レインは実力はあるものの、無口で無愛想なため同級生の一部からは煙たがられているのだ


彼らを含めそういう人達は、二本線だからイキっていると。神覚者だから自分達を見下していると。ことあるごとに嫌味を言っている


だから、彼らはレインが寮部屋の方に行くのを見かけたのにも関わらず真逆の方向を教えたのだ
あなた
分かりました。ありがとうございます
しかし、そんな軽い嫌がらせにも気付かず彼女は図書室の方向へ向かっていった


~~~~~~~~~
あなた
…いない…?
図書室に到着するも当然、彼女の探しているレインはいない


もう帰っていったかとも思ってしまう
あなた
…もう一回戻ってみるか…
丁度すれ違ったのかもしれないと、再び歩き出すあなた


そして、またもや3年の階に行くと声を掛けられる
マックス・ランド
あれ、君。さっきも此処来てなかったっけ?
あなた
え、あ、はい
マックス・ランド
もしかして人探してる?
あなた
はい。えっと…レイン・エイムズさんを探してるんですけど…
すると、声を掛けたマックスの表情がパッと明るくなる
マックス・ランド
あっ、それなら僕と同室だから分かるよ
マックス・ランド
というかさっきから寮の部屋にいたんだけどさ…
あなた
え、マジすか…
気付かず遠回りをしてしまったあなた、その様子にマックスは苦笑する
マックス・ランド
案内するよ。着いてきて
あなた
!ありがとうございます
そして彼女らは歩き出した
マックス・ランドside


さっき部屋に帰るときにキョロキョロとしている女の子を見かけた


見ない顔だし1年生か2年生かと思って、声を掛けようとするとその子が別の奴らに聞きに行ったからそのまま通り過ぎた


そして今、飲み物を買いに行った帰りにまたその女の子を見かける


…?不思議に思って声を掛けると、案の定人探しをしていたみたいだった


知っていたら連れて行ってあげるべきだと思って、聞いてみるとまさかの同室のレインを探していた


オレが最初に部屋に戻ったときから部屋にいたんだけどな…と思いつつ、案内することにした
マックス・ランド
あ、僕はマックス・ランド。よろしく
あなた
よろしくお願いします。1年のあなた・あなたの名字です
1年生だったのか…


けっこう童顔なため、少し納得する
マックス・ランド
うん。にしても、レインに用がある人がいるなんて驚いたな
あまり同級生は関わろうとすらしてこないため、正直驚きだ


しかも、後輩の女の子だしな
あなた
そんなですか…?まあ、何というかお世話になっているので…
そう言う彼女の手元には黄色の包装紙で綺麗にラッピングされた袋が
マックス・ランド
!もしかして、プレゼントを渡しに来たのかな?
あなた
はい
レインが女の子からプレゼントを…


一体どういう関係なのか気になってくる


しかし、話しているうちに部屋の前に来てしまったため口をつぐむ
マックス・ランド
ついたよ。今レインを呼んでくるか……
レイン・エイムズ
ドアノブに手をかけようとした瞬間、扉が開く
レイン・エイムズ
なぜマックスとあなたが一緒にいるんだ…
少し不機嫌な口調のレインが出てきた

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