朝から軽くランニングと筋トレで
汗を流して、家からスタジオに向かう。
メイク室に入ると、もうテヒョニヒョンが
来てる。
ヒョンに駆け寄ろうとすると、ジンヒョンが
横から出てくる。
がっちり首に腕を回されて
メイク室に着くと、すぐ座らせられ、
ジンヒョンとナムジュニヒョンに両脇を
固められる。
心当たりがありすぎて分からない。
気のせいか?まあいいや、テヒョニヒョンには
どうせスタジオで会うから。
ジンヒョンとナムジュニヒョンは
先にメイクが終わり、スタジオへ向かう。
今日の衣装は、色違いのパーカにジーンズという
ラフな格好だ。
スタジオに入ると、みんな集まってる。
テヒョニヒョンは、みんなの少し奥で
フードを被って椅子に座ってる。
びっくりさせようと、後ろから近づいて
抱きつく。
!!
テヒョニヒョンが立ち上がって、
驚いて僕を見下ろす。
ジミニヒョンが怒る。
なんで怒るの?いつもの事なのに。
テヒョニヒョンが手で制止して、倒れた僕に
手を差し伸べてくれる。
よかった。テヒョニヒョンは怒ってない。
スマホの画面をヒョンに見せる。
……あれ、ヒョンがちょっと小さくなってる?
テヒョニヒョンの後ろから、テヒョニヒョン??
僕の目の前のテヒョニヒョンがフードを取る。
大きいヒョンと小さいヒョン。
髪の短いヒョンと長いヒョン。
スタジオが、大きな笑い声に包まれる。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。