今日は、早速昨日の約束を果たしに最俺ハウスに向か…おうとしたら背中に重みが…
アイが6歳くらいの姿で俺の背中にしがみついている
寝ているイトを後部座席に寝かせその隣にアイが
本当に起きないわこの子…
…
ピンポーン
ガチャ
イトちゃんごめんよ…と俺は心の中で謝罪した
このままソファに座らせてもらおう
…
自分の話だし…絶対つまらない
20分後
…
アリスの服着てキョトンとしている2人
この頃からそっくりだった
自分の赤い目を隠したがったイトの前髪を伸ばさせて
自分の白い髪を隠したがったアイの髪を黒く染めた
それはどっちも俺…でもそれじゃあ良くないのも分かってる
隠すんじゃなくて…堂々と見せられるようになってほしい
それが今の俺の願い
傷だらけで…目が虚ろで…身体も心もボロボロなのが写真からも伝わってくる
声めっちゃか細いやん
この2人の両親
研究者で能力の研究をしていた
生きてはいる
でも…保護された2人の手で…
母親は赤子に、父親は老人になってる
それを2人は小さいながらはっきりと覚えていて…アイに関しては自分が母を小さくしてしまった…もう少しで母の存在が消えるところだったと…本当に恐怖していた
あの時…
研究員の人に囲まれてて…時間止めながら何とか近づいて2人の前に立って
向こうも俺の熱意に負けて何とか了承してくれた
そう聞いても2人の目は空っぽで、でも俺の袖を掴む手は暖かかった
今思えばよく言えたな俺
そんなにコミュ力高くないはずなのに
そして俺からも聞きたかったことを聞く
安心させようと思って頭触ろうとしたら…
アイ『いやッやだ!つかまないで!!頭やだ!』
ソファで寝ていたイトちゃんが目を擦りながら周りをキョロキョロし始めた
これなら2人はいつでも一緒だよーって意味込めてね
真っ白と真っ黒より断然いい
普通に生活できるようになって欲しいんだよ
普通に笑って…普通に泣いて…
普通に恋して……………恋はまだいいか
ちくしょう!大事なところで!
俺『相変わらず』とか『あいからわず』って言ってるらしいからなぁ…
最俺の4人も協力してくれるみたいで、心強いと思う反面ちょっと心配…
二人とも可愛いし、絶対狙ってる人くらいおるやろ…
お兄ちゃんとしてそれだけが心配
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!