第278話

高橋家
385
2020/03/26 05:33
ピンポーン




おばさん、お久しぶりです。


あなたちゃん!!元気やったんか?


はい、、、肋骨ひびったりしてましたが。


えぇ?そうなん?なんも言わんで、知らなんだ。ごめんなぁ


あの。
恭平くんは?いる?


いないよ。今日は帰らんって。卒業式の日だけ帰るって言ってた。


あ、そうか。
これ、渡しておいて。


あれ。会えてないやろ?多分嫌いになったんとちがうやろうけどな、、、


大丈夫です。もう、このままで。。泣けちゃうから。


電話してやってよ。


私、春から東京の大学に決めました。おばさんにも、会えなくなるし、おばさんのごはん食べれなくなるから、寂しいけど。


恭平いる時に、ごはん食べにおいでよ


ありがとうございます。また。


ほなね。渡しておくよ








不在。



パパには、ぶっ飛ばされなくてすみそう、、、




お誕生日プレゼント。


シルクのネクタイ。


似合うかな?濃い青のネクタイ。







もう少し、大人になったら使ってね



とメッセージをつけた。



話したかったし、会いたかった。



でも、このままなんだよ、きっと。


誕生日なのに、会えなかったなんて。。。






おばさんに会えて、よかった。











夜。
パパ
行ってきた?
あなた

うん

パパ
会えんかったんやな?
あなた

うん、ずーっといないって。

パパ
そっか。
パパ
この前、怒鳴って悪かったな。
パパ
思い出して、重ねてしまった、、、ごめんなぁ
あなた

重ねた?

パパ
あなたはあなたの人生を生きていけばいい。



パパがやっと、いつものパパに戻った。


パパ
卒業式、行くから。
あなた

うん。あたし、なんか読むよ

パパ
マジか。天才やでか?
あなた

そーゆー訳じゃないはずやお?

あなた

あ、その次の日、行くから。

パパ
わかった、寂しいなぁ。また離れ離れやな

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