第35話

コントロール

421

2021/06/13 05:51

チームでの鬼ごっこ中

ﾊﾞｯ

数分前

莉犬

「チームで鬼ごっこ？」

柚希

「ええ 個々での逃走じゃほぼ死ぬ」

莉犬

……

柚希

でもみんなの動きは悪くなかったデータは色々手に入れれた

ななもり

実際は隊列を組んでチームで逃げる

莉犬

そのための…チームで分けてチームで逃げる鬼ごっこ…

柚希

とりあえず
今から隊列の型10種言うから覚えて

莉犬

！
……耳で？

柚希

できないの？‪w

莉犬

楽勝！！

莉犬

（より本番に）

柚希

（そしてその後の逃走に即した訓練（おにごっこ）に変えていこう）

ななもり

（その上で）

さとみ

近くジェルところんとるぅとを引き入れよう。事情を話して隊列を率いてもらうんだ

そしてハウス内にて

さとみ

ーーーでこっちはどうする？

ちなみに柚希は赤ちゃんのお世話中です。莉犬は他の兄弟と遊んでます。By作者

さとみ

ママとももをーー

ななもり

方法を考えよう

さとみ

恐らくこの件は俺とななもりしか動けないだろうな。莉犬も柚希も弟妹（ほか）もムリだろうね。心情的に

ななもり

それが正常なんだけどね

さとみ

まずママとももを引き離すことかな
1人ずつ2対1で封じていこう

ななもり

封じる…ね

さとみ

殺すより難しい

ななもり

「殺すことは不可能じゃない」ーーーのに殺せないからね別の意味で

ｶﾞﾗｶﾞﾗ

さとみ

食品（おれら）にすら発信器という細工をしているんだ
飼育者（ママたち）にも何か鬼が管理する上での細工があっても不思議じゃない

ななもり

だよね
憶測だけど0じゃない  実際病気や事故での突然死とかどうするんだって話だし

手段は選ばない…！
拘束して動きをとめる！！

図書室にて

さとみ

やっぱりママは恐ろしい…発信器をわざと見せた…あれ1つで
①脅し（逃げられない）
②発信器（壊せない）
③飼育者（殺せない）
いくつも俺らの動きを抑えている……

莉犬

一見悪手ともとれる
あの一手でーーー

柚希

私達が絶対迷うって分かってる
そう育てたのはママだからね

ななもり

（一方で迷わない、気づかない、脳なら警戒にも値しないーーーと）

さとみ

ママの背後は取れるかな…？

翌日
森にて

ななもり

でも10日余りでママの手の内が見えて来た

莉犬

どういうこと…？

さとみ

結論から言うとママは標的が最年長（おれら）7人
ーーー正確には莉犬と俺とななもりと柚希が加わったと既に特定出来ていると思う

莉犬

特定？見当や疑いじゃなくて？

ななもり

特定だね

莉犬

どうしてそう思うの？

さとみ

色々あるけどわかりやすいのは「ももの使い方」かな

ななもり

標的を特定出来ていなくて且つ特定する気があるのなら疑いをかけた年長者（おれら）7人をマークしないというやり口はありえないけれどママが実際にシスターにさせている見張りは終始あくまで全体の強化 もしやと思って見てきたけれど

さとみ

それがもう10日以上続いている。ママは特定する気がないその上で俺らを好き放題動かしている

ななもり

でもそれもまたおかしいでしょ？

莉犬

うん…
だったら最初の反応見は何だったの？

ななもり

ね

さとみ

ね

莉犬

ママは特定したかった……でも今はするつもりがない……それは既に特定を済ませているから？
けどどうやって？発信器からは何の断定もできないはず…それに特定してるからって好き放題動かしておくなんて……

柚希

既に他の見張りがそばにいたら？

莉犬

……！

柚希

ななもりとさとみが言いたいのはそういうことでしょ

さとみ

(｡  ｡`)ｺｸ

ななもり

(｡  ｡`)ｺｸ

柚希

ももにマークさせるまでもない

ななもり、さとみ、柚希、莉犬「多分子供達の中に内通者がいる」

莉犬

内通…者？

柚希

鬼の手先…裏切り者ってこと…

さとみ

いやそうとは限らない無自覚にママへ情報を流している場合もあるだろうからね

ななもり

厳密にはママの「情報源」
「情報源」を利用した標的の掌握と制御恐らくそれが……ママの策の実際ーーー

書斎にて

ゆり

ﾆｺ…
言ったでしょう。既に事態のコントロールは出来ているの

もも

……

ゆり

あなたは保険
より確実に商品を守るために念の為呼び寄せた保険に過ぎない。冷静にあなたの利益を考えなさいあなたは私の駒である以外すべきことは何もないでしょう？あなたは標的を知らなくていい…

もも

……

ゆり

ただ従順な補佐として立派に働き私の弱味を握っているのだと心の内で高笑いしていればいいのよ。そうすれば私があなたを必ずママにしてあげる保証するわ。

もも

………

ゆり

それで？あなたから見てあの子達との鬼ごっこはどうだったの？

もも

とても優秀で……特別な……

ゆり

そう…理解してくれたのね

もも

！
（こいつ…そのためにわざと隙を…！？）

ゆり

私の意図あの子達の価値…あなたは賢い子今後は道を誤らないでね

もも

……

ゆり

下がっていいわ

もも

……

森にて

莉犬

待って！

ななもり

？

さとみ

？

柚希

？

莉犬

そんな…「情報源」…？

誰…？

さら

莉犬ー

何人？

ジェル

莉犬

ころん

莉犬

いつから？
どうして…

ふたば

莉ー犬

莉犬

信じられない…あの子達の中に？
ただママが大好きで…ただいい子にしてて…ママに教えちゃってるきっとそうだ
でも…もし…万が一…柚希の言う通り望んで鬼の手先になっている敵（こども）がいるとしたら…

莉犬

「全員で逃げたい」

莉犬

………

やっぱり

莉犬

無……

りけんが莉犬の手をとる

莉犬

え

りけん

ﾆｺｯ

いやでも置いていったら…ジェルやころん達が…鬼に食べられる…

莉犬

ｿﾞｯ
嫌だ！やっぱり置いてけない！！

柚希

けどじゃあこの先どうする？「情報源」は見つけ出すとしてジェルところんとるぅとを引き入れる話は？

柚希

もし3人がママの「情報源」だったら…

さとみ

問題ない

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第36話コントロール

いちご🍓

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好きになるのはキミ限定【完結】

なぁな

編集部コメント

主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした！<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。