第37話

願い
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2018/02/18 06:40
橘 優羽 タチバナユウ
あれ…?
私はこのまま帰るつもりだった。でも気づくといたのは図書室の前だった。
橘 優羽 タチバナユウ
いない…よ。部活に行ってるはずだし。
図書室の前で呟く。しかし、いて欲しいという願いから私はドアに手をかけた。

『ガラッ』
橘 優羽 タチバナユウ
…いる…はずないじゃん。
少しでもいると思ってしまった私が馬鹿だったのだ。私は下を見た。図書室の茶色の床がどんどんぼやけていく。
橘 優羽 タチバナユウ
泣いてるし…。
涙は止めようとしても止められず、溢れてくるばかり。私はその場にしゃがみ込み、誰もいない図書室でただひたすら泣いた。

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