それから3ヶ月。
この話題に飽きたこともあり、批判が減った。
もう小太郎と普段通りにして大丈夫と言って貰えた。
ファンとちゃんと話したいこともあり、インスタライブをする事にした。
「今日20時にインスタライブやります!」
とツイートするとすぐ反応が返ってきた。
予告通り、20時にインスタライブを始めた。
普段と差程変わらない様子だった。
大半のファンは賛成してくれていた。
稀に送られてくる批判コメントを見ると、一気に動悸が激しくなる。
小太郎とのことをちゃんと話したいのに、ファンに嫌われることが怖くて上手く話せない。
自分のせいで小太郎のファンも離れていくかもしれない。考えた分だけ不安が募る。
そのとき、コメントが流れてきた。
「今日7ヶ月記念だね!おめでとう!」
自分も自覚がなかった7ヶ月記念日の祝福の言葉だった。
その後も
「7ヶ月おめでとう!」
「7ヶ月おめでとー!末永くお幸せに!」
「結婚式は呼んでよ?笑」
と、たくさんのコメントが送られてきた。
報告動画の時に言った付き合い始めた日にちを覚えていてくれたのだ。
きっとこのファンの中に本気で自分と小太郎のことを好きだった子だっているのに。
恋愛禁止のルールを破ってしまった自分たちのことを祝福してくれた。
ファンの子たちの気持ちを考えるうちに目に涙が滲んだ。
2300人以上が見ている前で不覚にも感極まって泣いてしまった。
涙が止まると、すぐに小太郎のことを呼びに行った。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。