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28
2021/06/13

第2話

2年ぶりの依頼
昨日も、また依頼人は来なかったため、侑乃が同じような内容の日誌を書いて、昨日はそれで帰ることにした。

彼女らが帰っても、一応依頼はできるようになっている。
投函ボックスのようなものがあり、そのボックスの中に小さなメモ用紙が入っているのだ。それに、学年、クラス、名前、依頼内容を書いて投函ボックスに入れておけば、部室の中に入らなくても依頼することは出来る。

まぁその代わり、詳しい内容は本人から直接聞くため、結局部室の中に入る羽目になるのだが。
そしてその日、彼女らが帰ったあと、投函ボックスの前には人影があった。
???
???
…本当に、これでどうにかしてくれるんよね…?
シルエットと声から、少女であることが伺える。その少女は、そう呟いたあと、決心したかのように投函ボックスに名前等を書いたメモ用紙を入れた。
次の日………
休み時間に部室に来た璃那と侑乃は、「まぁないだろう」と思いながらも投函ボックスを開けた。
すると、その投函ボックスには、たった1枚だけ、依頼が書かれたメモ用紙が入っていたのだ。
黄蘗 璃那
黄蘗 璃那
…依頼人…来たみたいやな。投函してあるってことは俺らが帰ったあとか
彼方 侑乃
彼方 侑乃
…そうやな、とりあえず…あいつらに報告するか
黄蘗 璃那
黄蘗 璃那
そうやな。それが一番良さそうや
黄蘗 璃那
黄蘗 璃那
…はてさて、あいつらも初めての依頼やなぁ
どんな顔するやろ‪w
笑いながら部室の鍵を開けて中に入る璃那に続き、侑乃もメモ用紙を見ながら部室に入っていった。
彼方 侑乃
彼方 侑乃
…いや、もしかしたらちょっとあいつらには刺激が強すぎるかも
黄蘗 璃那
黄蘗 璃那
ん?なんでや?
侑乃のその言葉を聞いて、璃那は不思議そうな顔で尋ねる。
彼方 侑乃
彼方 侑乃
…まぁ、見てみたらわかるわ
そう言い、侑乃は璃那にメモ用紙を渡した。
そのメモ用紙の依頼内容を見て、璃那も侑乃が言っている意味を理解したようだった。
黄蘗 璃那
黄蘗 璃那
…これは、あいつらには刺激が強すぎる…か、全くその通りやな…
そのメモ用紙には、こう書かれていた。
「1年2組 漣 真央

依頼内容
私の家の近所に、一人でいる中高生を襲う霊のようなものがいます。
どうやらそれは、霊感がある人、一人でいる人しか襲わないみたいなんですが、私は霊感がある上、その道を登下校に使っているので、困っています。
都市伝説調査クラブのポスターを見て、依頼しようと決めました。
お願いします、あの霊をどうにかしてください」
黄蘗 璃那
黄蘗 璃那
…漣 真央…
…一体どんな子やろうな、楽しみやわぁ…‪w
メモ用紙を見たまま、真顔で璃那はそう言った。
目は全く笑っていない。どうやらこの依頼を重く受け止めているようだった。
彼方 侑乃
彼方 侑乃
…どうする?今回は俺らだけで引き受ける?
黄蘗 璃那
黄蘗 璃那
…いや、引き受けるならあいつらも一緒や。
どうせなら、先輩の凄さとか見せてやりてぇしなぁ…
ふざけたような言い方だが、璃那はこうも思っていた。

「俺らが卒業したら、解決できる人間はいなくなる。
せめて、どうやって解決するかくらいは、見せておかなければ」

と。
彼方 侑乃
彼方 侑乃
…そか。じゃあ、あいつら呼ぶか
侑乃は璃那のその言葉を聞いて、スマホのメッセージアプリを起動した。
都市伝説調査クラブのグループ
トーク画面

侑乃「お前ら、今すぐ部室に」

アラ「どした、なんかあったん?」

華風「チラシ配るやつやないん…?」

アラ「あ、そか‪()」

侑乃「それもある…けど、とりあえず来てや
依頼内容を確認させんといけんから」

芽衣「え?!依頼来たん…?!」

侑乃「そう、来たんや。俺とリーナはもうおるから、早く来て」
彼方 侑乃
彼方 侑乃
…とりあえず連絡はした、依頼って言ったからすぐ来るやろ
黄蘗 璃那
黄蘗 璃那
んー。さすがユーノ。
そんで、これは…本人に直接話を聞く必要があんなぁ…
椅子に座ってメモ用紙をずっと眺めながら璃那はそう呟く。
詳しい話を聞かなければどうにもならない。
しかし、全員が集まってもいないうえ、ここにいる2人しか、メモ用紙の内容を把握していないのに依頼人を呼びに行くのは良くない。それくらいは常人とは違い精神がおかしい璃那でも察せる。
黄蘗 璃那
黄蘗 璃那
…どんな依頼やろ…危険なんかなぁ…
まぁ、いずれにせよ面白いならええかなぁ…
彼方 侑乃
彼方 侑乃
…面白いじゃなくて、重大かどうかで判断して欲しいんやけど
黄蘗 璃那
黄蘗 璃那
んふ‪wそれもそやな‪w
侑乃の正論を軽く聞き流しつつへらへらと笑う璃那。
侑乃は、本当に大丈夫か、真面目にやるのだろうかと内心心配しつつ、大きなため息を吐いた。
数分後………
連絡してからほんの数分で全員が集まり、全員にメモ用紙を見せた。

いつもは何に対してもあまり興味を示さないアラが、今日はとても興味津々にメモ用紙を見ていて。
いつもは優しく笑っている白夜が、少し険しい表情を浮かべていて。
いつもはこういうことに1番に首を突っ込もうとする華風が、少し大人しくなっていて。
いつもは大人しく、他人の言いなりになる気弱な芽衣が、必死に思考を巡らせて、焦ったような顔をしていて。

皆、ほぼ初めてに等しいそのメモ用紙を見て、様々な反応を見せていた。
八雲 アラ
八雲 アラ
…なんこれ、おもろそうな依頼やん…!!
来栖 白夜
来栖 白夜
…2年ぶりの依頼…なんか、やばそうやん、これ…
蓬莱 華風
蓬莱 華風
……、
黄蘗 芽衣
黄蘗 芽衣
え、えっと…?人を襲うって…ってことは、危ないじゃん…!
そんな反応を見せる彼らを、璃那と侑乃は「やっぱりか」というような目で見ていた。
彼方 侑乃
彼方 侑乃
…まぁ、そーなるよなぁ…
黄蘗 璃那
黄蘗 璃那
しゃーないしゃーない。”珍しく”危険な依頼やから
蓬莱 華風
蓬莱 華風
…珍しくって、そもそも依頼すら来んのに、来る依頼の中でも、こんなのは珍しいってことなん?
彼方 侑乃
彼方 侑乃
まぁ。今まで来た依頼は多くはないけど、その中で一番危険やろ、これ
黄蘗 璃那
黄蘗 璃那
そうやねぇ、一番危険っていうか…人を襲う霊に関する依頼はなかったからなぁ
それを聞いて、彼らは「嘘だろ」というような表情を見せた。
そして少しして、沈黙の中、芽衣が口を開き、少し怯えたように言った。
黄蘗 芽衣
黄蘗 芽衣
え、やばいじゃんそれ、断った方が…!!
芽衣がそう言った瞬間、再び彼女らは沈黙した。
黄蘗 璃那
黄蘗 璃那
…よーし、依頼人の、1年2組、漣 真央さんの依頼を聞こうか〜
白夜、華風、呼んできて。
黄蘗 芽衣
黄蘗 芽衣
お姉ちゃんッ!?
黄蘗 璃那
黄蘗 璃那
残念ながら、この依頼断ったらこの都市伝説調査クラブの存続に関わるんよな。
黄蘗 芽衣
黄蘗 芽衣
で、でも…!!
黄蘗 璃那
黄蘗 璃那
…心配なんはわかる。でも、過保護になりすぎんのも良くないで、芽衣?(ニコ)
そう言って、璃那は目が笑っていない笑顔を芽衣に見せた。
その瞬間、芽衣は大人しくなり、俯いて一言も喋ろうとしなくなった。
璃那は、「あれ、やりすぎたかな」と思うが、それを無視することにしたようだった。
黄蘗 璃那
黄蘗 璃那
ってことで、白夜、華風、連れてきて
来栖 白夜
来栖 白夜
ん、1年2組の漣 真央…な。りょーかい
蓬莱 華風
蓬莱 華風
行ってくるね、リーナ!
黄蘗 璃那
黄蘗 璃那
はぁい、行ってらっしゃーい
白夜と華風を手を振って送り出し、璃那は再びメモ用紙を見る。
黄蘗 璃那
黄蘗 璃那
…これは、封印なんかじゃ足りないかなぁ…
ぼそ、と呟いた璃那は、次に侑乃の方へ目線を向ける。どうやら彼もこの依頼が気になるようで、メモ用紙を眺めていた。

「…さて、どうしたものか」

全く困ってもいなさそうな声を出して、璃那は彼らに一言こう言った。
黄蘗 璃那
黄蘗 璃那
…今回は、俺と侑乃に任せといて
先輩の意地、見せたるわ