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2021/06/15

第7話

依頼終了、次の依頼は
次の日………
黄蘗 璃那
黄蘗 璃那
…ここか、茅根さんの病室
午前10時23分。
平日であるにも関わらず璃那は学校に行かずに、病院に来ていた。
自分の首には丁寧に包帯が巻いてある。今日の朝病院で巻いてもらったものだ。
昔からよくお世話になっている病院で、怪我のことも、「ヤンキーに絡まれた」といえば納得してくれた。
そして、彼女が今いる場所は、茅根という人物の病室の前。
そう、真央の言っていた茅根 綴かやね つづるの病室の前である。
今日の朝も包帯を変えてもらうために病院に来て、学校に行くのが面倒だったから休んだのだが…まさか茅根が入院している病院がここだとは思っていなかった。

気になった璃那は、霊のことについてと、話を聞こうと思い、彼女の病室のドアをノックした。
茅根 綴
茅根 綴
…看護師さんですか?どうぞ…?
時刻は10時24分。キリの悪い時間だったからか、困惑したような声が部屋の中から聞こえてきた。
黄蘗 璃那
黄蘗 璃那
…失礼します
茅根 綴
茅根 綴
…え?あ、ど、どちら様で…?
部屋の扉を開けて入ってきた璃那を見て、綴は困惑しているようだった。
知らない人が急に病室に入ってきたのだ、そりゃあ驚きもするだろう。
黄蘗 璃那
黄蘗 璃那
…初めまして、茅根 綴さん。俺は蓬生中央高等学校、都市伝説調査クラブ部長、3年1組の黄蘗 璃那です
中性的な見た目の少女に自己紹介をすれば、未だ戸惑っている少女に、握手するつもりで手を差し伸べる。
茅根 綴
茅根 綴
あ…せ、先輩でしたか、すみません…
僕は茅根 綴かやね つづるです、初めまして、黄蘗先輩…?
戸惑いながらも自己紹介をして差し出された手を優しく握る綴。
その行動からも、彼女の優しさが目に見えた。
黄蘗 璃那
黄蘗 璃那
…ん?なにこれ
璃那は、ベッドに備え付きの机に置いてある白い紙…否、正確にはなにかの紙を裏返したようなものを見つけた。
気になってそれを手に取り、裏返すと、それは100点満点の答案用紙だった。
茅根 綴
茅根 綴
あ…それ、昨日先生が持ってきてくださったんです
この間のテスト、100点だったぞって…
黄蘗 璃那
黄蘗 璃那
…へぇ…お前、頭ええんやなぁ…
璃那は、妙なところで頭が働くが、勉強自体はサボったり居眠りしたり真面目にしていないせいで、中学、高校のテストで100点を取ったことなど1度もないのである。
高校入試では珍しく本気を出して、国語と数学と英語は60点満点。
社会と理科は60点満点中45点ほど。
高校に入れただけいいか、とテストは補習にならない程度の点数しか取っていない。
こんな風に、100点を取っていることに驚きを見せつつ、にこにことしている璃那。
少しして、こんなことをしている暇はない、と思い出して、その答案用紙を机の上に置き直し、綴を見る。
茅根 綴
茅根 綴
…あ、あの?どうかしましたか…?
黄蘗 璃那
黄蘗 璃那
…お前さんも被害者やったな、あの霊の
茅根 綴
茅根 綴
…えっと、なんの事ですか…?
黄蘗 璃那
黄蘗 璃那
お前さんの家のすぐ近くの横断歩道。あそこで霊に襲われたんやろ?そのせいで事故にあった。
茅根 綴
茅根 綴
…な、んで、それを…?
黄蘗 璃那
黄蘗 璃那
お前の友達の、漣 真央が俺らに依頼してきたんよ。
「友達がその霊のせいで事故にあった、どうにかして欲しい」って。
何故会いに来たかの説明をして、理由として「漣 真央に依頼された」と言うと、彼女は、「真央ちゃんが…」と呟いて、俯いた。
黄蘗 璃那
黄蘗 璃那
それで、漣 真央の依頼を引き受けて、その霊と周りにいた地縛霊を祓ったって訳。
茅根 綴
茅根 綴
…お祓い、ですか
黄蘗 璃那
黄蘗 璃那
あぁ、やから暫くあそこに霊は寄り付かんよ、安心してな
茅根 綴
茅根 綴
…じゃあ、もうあれに怖がる必要ないってことですか…!?
黄蘗 璃那
黄蘗 璃那
おん、そういうこと
璃那がそう返事を返すと、綴はにこっと笑って喜んでいた。
茅根 綴
茅根 綴
あ、あの、何か、なにかお礼を…!!
黄蘗 璃那
黄蘗 璃那
…確か、綴は部活動に入ってるよねぇ…
璃那は何かが書いてある手帳を見ながらそう呟く。その手帳には、アラと璃那がほかのメンバーには秘密で集めている情報が書いてあるのである。

もちろん、依頼人である真央や、綴だけでなく、メンバーや先生の情報も。
茅根 綴
茅根 綴
?はい、文芸部に入ってますけど…
黄蘗 璃那
黄蘗 璃那
へぇ…文芸部ね、じゃあ、俺らのところに入るんは無理やな
手帳に”情報”を付け加えつつそう呟き、綴を見る璃那。
茅根 綴
茅根 綴
…?なんですか…??
黄蘗 璃那
黄蘗 璃那
…お礼、したいんなら、ちょくちょく俺らに情報渡してくれへん?
お前さん、あだ名で”情報屋”って言われてるみたいやん
茅根 綴
茅根 綴
…いいですけど、望んだ情報があるかどうかは分かりませんよ…?
お礼をさせて欲しいと言ったのは僕なんで、断るわけにもいきませんけど
黄蘗 璃那
黄蘗 璃那
それでもいい、聞いた時にその情報があるなら教えてくれたら助かる
茅根 綴
茅根 綴
…分かりました、僕、今親にスマホ取られてるので…何かあったらこれに連絡してください
綴は、引き出しから小さなメモ用紙を取り出して、電話番号を書き、それを璃那に渡した。
黄蘗 璃那
黄蘗 璃那
…ん。りょーかい、ありがとな、綴
茅根 綴
茅根 綴
いえいえ、何かあったらすぐ連絡くださいね
その言葉を聞き、軽く返事をして、璃那は病院から立ち去ったのであった。
数分後………
プルルルルル…プルルルルル…ガチャ
八雲 アラ
八雲 アラ
『リーナ?どしたん?』
黄蘗 璃那
黄蘗 璃那
茅根 綴、アラの言った通り情報提供に協力してくれるみたいやで
八雲 アラ
八雲 アラ
『そうなんか、それは助かるな』
八雲 アラ
八雲 アラ
『あ、あと、漣 真央…やっけ。あいつ、都市伝説調査クラブ俺らのことをいい具合に広めてくれてるみたいやで』
黄蘗 璃那
黄蘗 璃那
おー…助かるわ、んじゃ、今から学校行くわ〜…
八雲 アラ
八雲 アラ
『もう昼過ぎやし、なんなら5時限で終了やからあと部活くらいやけど』
黄蘗 璃那
黄蘗 璃那
それに出るために行くんやろ
八雲 アラ
八雲 アラ
『せやな。んじゃ、また後で』
プツッ…ツー、ツー…
黄蘗 璃那
黄蘗 璃那
……次の依頼、どんなんが来るやろうなぁ…‪w
通話を終え、笑いながらそう言って学校へ向かう璃那は、心底嬉しそうな顔をしていた。