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2021/11/01

第7話

推しがヒーロー過ぎる件。
ケントの父
ケントの父
討伐隊に入るってお前……、アイリスさんのためか?
ケントの父
ケントの父
でもそれは、父さんたちに任せろって前も言っただろう
ケントの父
ケントの父
何があるか分からない危険な仕事は、一家にひとりだけでいい。お前にまで何かあったら、母さんはどうするんだ
(なまえ)
あなた
(覚えてる……、このセリフ)
(なまえ)
あなた
(アイリスがさらわれて、まだケントくんのお父さんも生きていた時に、交わされていた会話だ)
ケント
ケント
大丈夫だ。俺はそんなに簡単にやられない
ケント
ケント
アイリスのことは、俺が助ける
ケントくんのお父さんは、眉間に皺を寄せて、ため息をついた。
ケントの父
ケントの父
お前、分かってるのか? 入隊試験は楽じゃない。まずは、魔法学園で成果を上げて、推薦状が必要なんだ
(なまえ)
あなた
(漫画のケントくんは簡単に入隊して、学園に通いながら討伐隊の仕事もしていた)
(なまえ)
あなた
(流れが、私の知っているものになってきた)
(なまえ)
あなた
(私が何をしても、結局は、強制的に漫画の展開に戻されちゃうんだ)
(なまえ)
あなた
……
(なまえ)
あなた
(ケントくんが討伐隊に入ったら……、きっと避けられない展開が待っている)
(なまえ)
あなた
(ここは、物語の中じゃない。痛みも感じる、現実だ)
(なまえ)
あなた
(……悲劇は、止めたい)
ごくりとつばを飲み込むと、何かが詰まっているみたいに喉が痛かった。
(なまえ)
あなた
あの……
ケント
ケント
なんだ?
(なまえ)
あなた
私にも……お手伝いさせてくれませんか?
(なまえ)
あなた
私の予言の魔力は、きっと役に立てると思うんです
ケントの父
ケントの父
駄目だ。今、女性はひとりでいるだけでも危険なんだ
(なまえ)
あなた
討伐隊に入れてくださいとは言いません
(なまえ)
あなた
でも、知っているのに、何もしないのは嫌です
(なまえ)
あなた
……お願いします
腰を曲げて、頭を下げる。
本当は、今口にした言葉ほど、これは綺麗な感情じゃない。
私には、ケントくんが全て。
(なまえ)
あなた
(アイリスや、他の女性のことを思って、言ってるわけじゃない)
(なまえ)
あなた
(ケントくんさえ無事なら、それで)
(なまえ)
あなた
(……そんな、打算的な考え)
ケント
ケント
父さん、俺からも頼むよ
ケント
ケント
あなたの力があれば、すごく助かるだろ?
ケントの父
ケントの父
だから、あなたさんは女性で……
ケント
ケント
俺が守るよ
(なまえ)
あなた
……えっ?
ケント
ケント
お前のことは、俺が絶対に守る
ケント
ケント
危ない目には遭わせない
ケント
ケント
それならいいだろ?
(なまえ)
あなた
ケントくん……
現実世界で、自分がSNSに呟いていた言葉を思い出す。
(なまえ)
あなた
『私がヴァンパイアゲームの世界に入ったら』
(なまえ)
あなた
『ケントくんは絶対に私を守ってくれる』
(なまえ)
あなた
『だから、何があっても彼について行く』
(なまえ)
あなた
『あっちが、本当の世界なら良かったのに』
好きで、好きで、好きで。

叶わないと分かっていても、ずっと頭の中には彼がいた。
(なまえ)
あなた
(夢じゃない……)
(なまえ)
あなた
(ケントくんはずっと、私のヒーローだった)
(なまえ)
あなた
(これは、この世界は、私の物語)
ケントの父
ケントの父
全く。やめろと言っても、お前は決めたら簡単に考えを変えないからな
ケント
ケント
おう
ケントの父
ケントの父
胸を張るな
ケントくんのお父さんは、深くため息をついて、苦笑いをした。
ケントの父
ケントの父
まずは、学園に行ってきなさい。話は、帰ってからにしよう