四月。入学。出会い。別れ。新しい何か。
校門を前に立ち止まる彗。
そんな彗と並ぶ、幼馴染で親友の皇 六花(すめらぎ りっか)。
声よりも大きく首を縦にふる。
そう。私の目標は、普通な、平穏な生活を送ること。
小学も中学も何かと目立って、大変な生活を送ってきた。
今日から高校生。
私は決めたんだ、高校生活はもっと、今まで以上に普通な楽しい3年間にする、って。
私はりっちゃんと走り出した。
たくさんの生徒がいる中、私達は走り抜ける。
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そう、これが目立つ原因。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!