あの初めての失恋から3ヶ月たった。
もう忘れたとは言えないが、
自分なりには新しい恋に進む努力をしているつもりだった。
そして月日を重ねる事に
ある小さな恋心がうまれた___
きっかけは少しずつ寒さが増してきた秋の日だった。あなたが登校するとクラスの男子が話しかけてきた。
そして、Mは先生に呼ばれ、行ってしまった
木村かあ‥‥
木村とは小学生のころに同じ塾だった。
でも木村は頭がよくて、あなたと知り合って5ヶ月後ぐらいにはもう1個上のクラスに上がっていた。塾内でたまに見かける時はあったものの仲良しとは程遠かった。
今ではあなたが塾を移転した為、
学校でしか接点がない。
そんな関係___
その日、席替えをした。
すると、まさかの翔太の隣だった。
素っ気ない返事だった。そんなにあなたに興味ないのか‥‥ちょっと悔しいな。
それからの毎日、あなたと翔太は少しずつだが仲良くなっていた。翔太とは、塾の先生の話とか同じ歳の妹の話で会話が途切れる事はなかった。
そしてまた月日が流れ、季節は冬に変わっていった。
その頃にはあなたにとって翔太はいつの間にか目で追っている、気になる存在となっていた___
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!