心の準備をする暇もなく、すぐに目的の場所の目の前。
電話をかける前のドキドキに似てる。
すごく苦手な感覚。
でも、また会えるのかって思ったら嫌な気分ではなかった。
自己暗示をかけ、インターホンに指をかける。
ピンポーン。
っやばい、押してしまった。
お願い、はやく出てきて……!
……。
………。
出てこない。
待って、そもそも今日家に居るの?
私が土日休みだからって相手もそうとは限らないじゃん…。
えっ、どうしよう折角勇気出してここまで来たのに……!
隣の人の生活習慣もっと調べてから来るんだった!
いや、それはダメでしょう!
わーー!!
どうしよう…とプチパニックになり玄関の前でバタバタしていると、突然ガチャ、と扉が迫ってきた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!
転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。