第17話

13.ゆんぎ ②
406
2021/05/20 09:00



「あの、、、ありがとうございます。」

「、、、別にいーよ。」

無愛想に返す先輩。

お酒のペースは速いのに、
全然顔も紅くなってなくて、
お酒に強いのが分かる。



「なぁ。」

少し視線をずらして、顔をこちらに向ける。

「はい。」

「一緒に、抜けねぇ?」

「え、でも、、、」

「いーんだよ。2人くらい
居なくたって気づかれねーよ。
すぐ戻ればいーだろ。ほら、行くぞ。」

少々強引な先輩は、立ち上がり、
先に行こうとする。



拒否権無し、、、ね。



仕方なく、立ち上がれば、
一気にお酒が回る感じがして、
少しふらつく。

、、、結構飲んじゃったなぁ。



ただ、どんどん先にいく
先輩を待たせるわけにはいかない。

「せん、ぱい。待ってください。」

「おせーよ。」



あ、やば。

「すみません、、、」



視界がぼやけ、その場に座り込む。



「おい、、、大丈夫かよ。」

「大丈夫、です、、、」

「顔色悪ぃぞ。痩せ我慢すんな。
部長には話通しとく。今日は帰れ。」

私を近くの椅子まで誘導し、座らせると、
先にタクシーを呼び、先輩は、
部長の元へと戻って行った。




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