お風呂から上がり、すぐにベッドへダイブする。
ホカホカの体がとても最高。
お風呂って癒しの場所だよねぇ...と自分でぶつぶつと呟く。いや、これは本当だからなぁ。
スマホを開くと松慎くんから送られてきた某連絡サイトの通知が入っている。
なんとも思わずに連絡サイトを開く。
《黎ちゃん!!良かったらお友達登録してくれたら嬉しいな!!》
...連絡まであざといとかなんだ、この人は。
私は気にくわなかったが気分で友達登録をした。
と、その時。とんでもないことに気づいた。
私はクラスのグループや何人かのグループに入っていない。それに友達も少ない。
...なのになんで松慎くんは私の連絡先を持っているのだろうか、??
背中がゾワッとして震えたのが分かった。
どこから聞き出したんだ?怖すぎてたまらない。強烈に怖い。なんで松慎くんは私の連絡先を...?
どうしても気になって、松慎くんに連絡を送る。
《なんで私の連絡先を知ってるの?》
《え、黎ちゃんが好きだから。》
すぐに既読がついて、返信が返ってきたと思ったら迷言が返ってきた。
好きだから、連絡を持っている。
ものすごい理由じゃない?それって。
ストーカーって怖い。
ストーカーの被害はテレビとかニュースとかでよく見ていたけど私には関係の無い話だと思っていた。
だけど実際は何が起こるか分からない!!
今回のストーカーが松慎くんだったから良かったんだけど...これがおっさんだったら...
ひえぇ。恐ろしくて想像したくないよ。
私は立ち上がって音楽をつけ、椅子に座って勉強を始めた。...もう少しでテストだからな。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。