あなたside
ふあ〜あ
朝、目覚めると見慣れた天井があった
私の部屋の天井だ
…私、昨日家帰って来たっけ?
えっと…現場監督さんが運転する車に乗ってウトウトしちゃって…
あれ?
うーん…
疑念が残る頭で居間に向かう
…あれ?なんかいい匂いする…
台所に駆け込むと
おお おはようさん
え?あ、おはよう
いや、待って待って待って
普通に挨拶しちゃってるけどさ、
なんで?なんで家に実弥がいてご飯炊いて味噌汁味見しちゃってんの?
え、ごめん
なんで?
ああ、すまねえな
腹減っちまったから台所借りてるわ
いや、別にそれはいいんだけどさ
なんで家に実弥がいんの?
あー…
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!