大貴 『 ん ? どした ? 』
あなた 『 手 ... 』
自分でもみるみる顔が赤くなっていくのがわかる
先輩は私の赤くなった顔を見て少し恥ずかしそうに
大貴 『 ダメ .. かな ?? 』
あなた 『 だ 、大丈夫です .. 』
心なしか先輩の手を握る力が強くなった気がした
手を繋いだまま歩いていると
周りからの視線が気になった
女性 『 あの子かっこいい 〜 、、彼女さんかな ? 』
女性 『 わあ 、ほんとだかっこいい 』
そんな言葉が耳に入るとやっぱりちょっと
嫌な気分になった
あなた 『 先輩って 、、やっぱもてますか ? 』
大貴 『 ええ ? ん 〜 モテるのかなあ 。』
先輩は困った顔をして少し考えていた
大貴 『 まあでも 、好きな人にはモテないみたい 笑 』
あなた 『 好きな人 、、』
大貴 『 その子さ 、すっごい仲のいい男の子がいて俺の入る隙ないなって感じ 、、』
あなた 『 先輩でも 、好きな人いるんですね 笑 』
大貴 『 そりゃいるよ 笑 』
駄目だ 、、このままじゃ 、、嫌な気持ちしかしない
あなた 『 先輩 、お店こっちですよ ! 』
違う方向に行こうとしている先輩の手を引っ張り
その流れで手を離した
自分の心が読まれそうで怖かった
先輩の前を歩き足早に店に行こうとした
大貴 『 待って 』
先輩が私の手を掴み引き止めた
あなた 『 え 』
大貴 『 今日 、部活の買い出しで呼び出したんじゃないんだ本当は 』
先輩の顔がみるみる赤くなっていく
期待してもいいのかな
先輩が何か言いかけたその時
誰かの手が私を抱き寄せた
振り返るとそこに居たのは
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!