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第11話

NINE
1,039
2021/08/07 08:08
中学生になり東卍の一員になって間も無く私は家の事情で引っ越すことになってしまった



万「マジで言ってんの?」


万次郎に伝えるととても悲しそうな顔をしていてこっちも胸が苦しくなった


『絶対帰ってくるから。私のポジションと特服ちゃんと残しといてよ?』


そう言い残して私は東京を飛び立った


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二年後_____


久しぶりに東京に帰って懐かしさを感じながら散歩をしていると胸くその悪いものを目撃してしまった



『喧嘩賭博か....』


まったくどのチームがやってるんだかと思い遠くから見学してみることにした


ギャラリーの声を聞くかぎり【東卍】が主催らしい


万次郎はそんなことしない...となると東卍に入ってる雑魚の仕業か


きっとあの金髪くんとタイマンしてるのっぽくんが主催なのだろう


さすがに体格差、力の差がありすぎたのか呆気なく金髪くんは倒れてしまう。


ギャラリーから「処刑!」と胸糞の悪い言葉が飛び交う


もう終わりか...みんながそう思った時だった


フラフラと立ち上がって「まだまだ...こんなんじゃ俺の12年ヘタレた心は治らねぇんだよ!!」


「逃げて、逃げて逃げて逃げて...」


「もういいよ!タケミチ!十分気合い見せたよ!」


ギャラリーの男の子たち恐らくタケミチ?くんのお友達だろうさすがにここまで来るとやばいと思ったのか止めようとする


タ「引けねぇんだよ!引けねぇ理由があるんだよ!」


中学生だとは思えない言葉に驚く


「バッド持ってこい!!!」

でもこのままじゃタケミチくんは殺されてしまう


東卍が人を殺すなんて絶対に嫌だ


気づいたら足が動いていた


ギャラリーをかき分けてのっぽくんの元へ向かう


『なにやってんの』


「は?誰だよこのクソアマ」


『相手なら私がしてあげる。かかってきなよ雑魚』

頭に血が上ったのか

「てめぇ殺してやる!!!」



そう言いながら私に飛びかかってくるのっぽくん


彼は私がタケミチくんとお話できるほど弱い


間も無く顔と腹に蹴りを入れ追い込んだ



その瞬間だった「おいキヨマサー客が引いてんぞー」

聞きなれた声が聞こえた...けんちゃんだ



龍「ムキになってんじゃねぇよ主催がよー」


「ねぇねぇケンチン」


龍「あ?その名前で呼ぶな」


少し低くなった声...これは


「どら焼きなくなっちゃった♡」


万次郎だ....

安定に場の空気を読んでいあたり絶対そうだ


無言で私とタケミチくんに近づいてくる万次郎とケンちゃん


キヨマサくんは呆気なくけんちゃんの蹴りによってやられてしまった


一方万次郎はタケミチくんが気になるのかタケミチくんに近づく


万次郎の圧によって倒れてしまうタケミチくん


万「オマエ、名前は?」


タ「は、花垣武道...」


万「そうか、たけみっち」


タ「へ?たけみっち?」


龍「マイキーがいうならそうだろ?たけみっち」


万「オマエ、ほんとに中学生?」


それは私も思っていた

中学生であんな言葉がでてくるなんて信じられない


万「たけみっち、今日から俺のダチ、な?」


タ「へ?」


次はのっぽくんに近づき顎を蹴りあげる


そして顔を殴り始めた


彼は私が知っている万次郎とは少し変わっていた


出会った頃から吸い込まれるように黒い目はいまの方が暗く闇を抱えているようなそんな目


のっぽくんをタコ殴りにして終わらせると


万「さて...次はあなただね」


そう言って近づいてくる万次郎


まさか私も殴られる???


身構えていると「おかえり。」と抱きしめてくれた


いまさっきと打って変わった万次郎の姿に周りは驚く


龍「久しぶりだなあなた」



『ただいま、万次郎。久しぶりけんちゃん』



殴られなくて良かったと安心していると


万次郎は満面の笑みで「じゃあいこうか」


と私を連れて行った。ああこれは死んだと思いけんちゃんに助けを求めるけど親指を立てられるだけだった。















































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