あなた「ト、トミー…?」
心臓…うるさい…
トミーに伝わりそうで、
恥ずかしいけど
うっすら伝わるトミーの鼓動。
あたしと同じだけ早い…
それが分かると余計早くなった。
チュッ
あなた「んっ…」
首筋にキスをされた。
トミー「…あなた、可愛い」
チュッ
あなた「んぁっ…」
今度は濃いめのキス…
こんなの…口にされたら…
そんなことを考えてると、
なんかもう心拍数も気にならないくらい
溶けてなくなりそう。
シャラッ
次に少し冷たい感触があった。
首になにか…ある…
何か言おうとしたタイミングで、
トミーが離れた。
トミー「鏡、見てみっ」
言われるまま洗面所にいくと、
あたしの首元には欲しかった星のネックレス。
あなた「トミー、これ…」
トミー「誕生日プレゼント。欲しがってたやつが今日行った所にはなくて注文しといた。今日はそれ取りに行ったんだ~にししっ」
いつものトミーだ。
意地悪そうに笑った。
トミー「それな、名前掘れっからさ、掘っといた!それで無くさねーだろ?」
もっかい鏡でみたら、
確かにローマ字であなたと掘ってある。
それで時間かかってたんだ…
トミー「…それ、絶対無くすなよ!んじゃ、おやすみ~」
そう言い残して、
自分の部屋に戻った。
その瞬間緊張が一気に解け、
地べたに座った。
腰…砕けるかと思った…
全てがいきなりすぎて、
理解ができなかった。
けど全身にトミーのぬくもりが
まだ残ってて、
トミーの唇が触れたところは
ジンジンと熱かった。
トミーの……ばか。
人の気も知らないで……
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!