肩を借りて近くのベンチに腰をかけた。
??「ちょっと待っててな!」
あたしを座らせるなり、
そう言って走っていってしまった。
なんだろ、騒がしい人だなぁ…
待てって言わなくても動けないのに…
ズキッ
いった……
傷ついてるくるぶしが疼く。
痛み…唯一知ってることは痛み。
こーやっていい事ない日は何故か、
昔のことを思い出しちゃう。
??「お待たせ!」
ハアハア言いながら走って戻ってきた。
??「まだ痛む…よな?」
あなた「…はいまだ少し」
??「前見て歩いてなくて怪我させてごめん!!これ、お詫びなんだけど…」
そう言って見せてきたのはコンビニの袋で、
その中には絆創膏と消毒液と、
大量のお菓子にジュースやら飲み物。
??「何が好きとか分かんねーからさっ!沢山買ってきた!好きなのとって!残りは俺、貰うし!」
…へっ?
あなた「…ぷっ!あはははっ!」
なんだかおかしくて笑ってしまった。
その人は不思議そうに、
あたしを見ていた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。