第12話

Ep12
610
2021/12/22 08:08
マサヤくんに会いたい!
この気持ちを抑えられなくて勢いで宿舎へ来たのは良いものの、

そういえば今日はみんないないんだった。


いつも賑やかな1階のリビングルームは誰も居なくて、静かで、西日が差しているダイニングテーブルにはマフラーが置いてある。


これ、マサヤくんのマフラーだ。



マフラーを手に取り、抱きしめるとマサヤくんの香りがした。
(なまえ)
あなた
会いたいよ……
昨日までは、マサヤくんの気持ちを確かめるのが怖かった。

キスのこと、そんなのなんでもないよって言われたら、立ち直れる自信がなかった。

でも、あのノート……

また期待しても、

いいかな?








マサヤ
マサヤ
あなた?
振り返ると、撮影に行っているはずのマサヤくんが立っていた。
(なまえ)
あなた
今日は夜まで帰ってこないんじゃなかったの?!
マサヤ
マサヤ
予定より早く終わって、
俺だけ先に帰ってきた。
あなたこそ、休みじゃなかったの?
(なまえ)
あなた
あ、あの……
私の部屋でこれを見つけて……
握っていたノートを差し出しすと、マサヤくんはすごく驚いたような困った顔をした。
マサヤ
マサヤ
あっ……
これ、あなたの部屋にあったのか。
無くしたと思ってた。
もしかして、ノートの中、、みた?
(なまえ)
あなた
ごめんね、
見ちゃった
ごめんなさい!!
頭が膝に付きそうなくらい深く頭を下げ、謝る。
(なまえ)
あなた
あの!!
マサヤくんには、私以外にあなたちゃんって名前の友達がいるの?!
マサヤ
マサヤ
ううん。
いないよ。
私はなんて回りくどい聞き方をしているんだ。
(なまえ)
あなた
じゃ、じゃあ!
そこに書いてあるあなたっていうのは、
私のこと?
マサヤ
マサヤ
……うん。あなたの事だよ。
ごめんね、迷惑だよね。
(なまえ)
あなた
迷惑なんかじゃない!

あの!
わたしも、、、、!
マサヤくんが好きです!
……大好きです!
言っちゃった!言っちゃった、言っちゃった!!

気持ちが溢れて、どうしようもなかった。
マサヤ
マサヤ
え……
だって……あなた、
俺の事避けてたよね?
(なまえ)
あなた
そ、それは
どうしたらいいかわからなくて
嫌いとかじゃない!
むしろ、その逆で、
意識しすぎちゃったってゆーか、、
マサヤ
マサヤ
なんだ、よかったー!!!
絶対嫌われたと思った!
マサヤくんはさっきまでの困ったような顔から、満面の笑みへと変わり、嬉しそうに小さくガッツポーズをした。

そして、1歩、2歩と私に近付き
優しく抱き締めてくれた。
マサヤ
マサヤ
大好きって、先に言われちゃったな。
あなた……俺も好き。
だいだい大好きです。
(なまえ)
あなた
マサヤくん……
マサヤ
マサヤ
俺と、

付き合ってくれますか?
(なまえ)
あなた
はい……
さっきよりも強く抱き締められ、マサヤくんの胸の当たりにある私の耳は
ドキドキドキ……とマサヤくんの鼓動を受け止めていた。




私もすごくドキドキしていて、それと重なるようにマサヤくんもドキドキしている。







心臓の音が、静かなリビングに響いてるんじゃないか恥ずかしくて、俯いたまま柾哉くんに抱き締められていた。
マサヤくんからは、マフラーと同じ香りがした。