第10話

10話
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2021/07/08 11:37
-練習場-


あなた「自販機…水…」


真希「お、あなた帰ってきてたんだな」


あなた「ちょうど今」


真希「お前の蝶戻って来たぞ」


あなた「え、どこ!?」


真希「体育館、野薔薇が世話してる」


あなた「ありがと、行ってくる」


かなりボロボロにされたみたいだから相当弱ってるはず……早く血あげなきゃ…


あなた「野薔薇!」


釘崎「あなたさん、蝶、できる限りのことはしたんですけど全然回復しなくて…」


あなた「大丈夫。普通の蝶とは違うから、大丈夫」


釘崎「よかった…」


あなた「預かってくれてありがと。あとは私がやるね」


釘崎「はい」


羽がボロボロ……

ごめんね、辛かったね


あなた「大丈夫。すぐに治してあげるから。あ…切れるもの持ってないや……」


殺傷用の蝶で……メッチャ痛いけど…背に腹はかえられぬとか言うし…我慢だ…


あなた「……私の腕、食べていーよ…」


ヒラヒラ.。.:*・°.。.:*・°🦋


ブチッ


あなた「い゙っ……なんでこんなに凶暴になっちゃったかな〜…育てたの私だけどさぁ…」


肉抉られるのって言い表せないほど痛い……普通の人間じゃ耐えらんないわ…


侑「は!?自分何してんねん!!」


あなた「げっ、金髪…」


侑「腕から血ぃ垂れ流しよって!!」


あなた「蝶の手当だよ…」


侑「手当でなんで怪我するん!?」


あなた「わざとだし。切るものなかったからちょっと大袈裟になっただけ」


侑「そういうことちゃうねん!なんで自分が怪我する必要あるんか聞いとんねん!!」


あなた「そりゃー血が必要だからじゃん」


侑「手当で必要になるか普通」


あなた「輸血みたいなもんだよ。蝶に飲ませるの」


侑「蝶に?グロない」


あなた「ストレートすぎない?私の血が餌となり糧になるんだよ。これ誰にも言ってないから秘密ね。野薔薇と真希にもだよ」


侑「その2人にも秘密なん?」


あなた「こんなの話したことないし言うつもりないからね」


侑「なんで俺に話すん」


あなた「3歩歩いたら忘れそうだから」


侑「誰がニワトリや!!」


あなた「そこまで言ってないじゃん。腕はすぐ治るから平気だし。あんま騒がないで」


血…飲んでる…よかった


あなた「蝶の色、赤黒いじゃん?血飲んでるからだよ。もともとは普通のキアゲハとクロアゲハ」


侑「そんなことより腕出しや」


あなた「はい」


侑「は!?なんで治ってん!」


あなた「すぐ治るって言ったじゃん。私戻るわ」


侑「俺も戻るわ」


あなた「は?あんた何しに来たの」


侑「なんでもええねん!!」


あなた「何こいつ…」

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