うっ…頭が…
クラクラする…
ん…?なんか喋り声が聞こえて…
私のスマホ…!
あれ、喋れない
よく見回すと、私は拘束されていた
あ…これ、ニュースで見るアレですか…
当事者になってしまうなんて…
もっと慎重に仕事見定めるべきだったなぁ…トホホ
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どれくらい、時間がたったのかな
怖いな、いっそのこと目が覚めなければよかった
でも、もう何をされるか分からないから
睡眠に逃げることもできない
そう言いながらこの人達の手が私に向かって伸びてくる
いやだ…誰か、助けて…!
ガチャン!!
そういって殴りかかる…
パスッ
ドタンッ!!
軽く受け流して床に叩きつけた…!?
私の首元にはナイフが近づけられている…!
怖い…!!殺される…!!
ドンッ
カラカラカラン…
ドスッ
ナイフは蹴りによって手放され腹部を殴られて気絶した
助かった…?
言いながら私の傍に駆け寄ってくる
その人は、私が泣き止むまで待っていてくれた…
差し出してきたのは、缶入りのココア…
あの人は人混みに紛れてすぐいなくなってしまった
あのお兄さんの持ち物らしきものが足元に落ちていた
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。