第48話
アメノチハレ㊽
重岡side
今日は小瀧にサプライズで
流星と濵ちゃんと3人でお見舞いに来てる!
浜ちゃんの車でね!笑
俺の気のせいかも知れへんけど、濵ちゃんが
元気ないねん…
濵ちゃん、小瀧の事について何か
隠し事あるんかな…
そんなこと思いながら小瀧の部屋まで向かう俺ら。
ふと前を歩いていた流星が止まり
どないしたんって聞くと
小瀧の部屋の前で先生が止まっていた。
そのすぐ後に出てきたのは
ゆっくりだけど、小瀧が自室から出て
先生の後に続いて歩いて行った。
俺が小瀧って呟いた後に
今まで黙ってた濵ちゃんが
と濵ちゃんが呟いた
俺は恐る恐る濵ちゃんに聞いた。
俺の知らん間で
小瀧が検査を受けてた。
それってつまり
流星が渋々そう言った。
確かにその通りだ。
良くなってるのか悪くなっているのかが
分かる。
俺らはもちろん、前者を信じてる。
例え望み通りに行かなくても
俺らが支えるのは変わりない。
濵ちゃんが言ったことは間違ってなかった。
小瀧はいつも無理してしまう。
俺らを優先してしまう癖がある。
それはいいことでもあり、時には悪い事にも
繋がる。
でも、今しなくちゃ行けないことは
きっと…
俺らは小瀧たちにバレないように
2人の後を追った。
2人が立ち止まると
俺らは柱の後ろに隠れて
2人がある部屋に入っていくのを確認し
そのドアの前で耳をすまし
2人の会話を聞いた。
何故かわからんけど
俺は緊張してた。
それが分かったのか、濵ちゃんが
俺の肩を叩き
そう言ってくれた。
でも、
聞こえてきたのは耳を疑う現実だらけで…。
医師「落ち着いて聞いてください。
小瀧さんは、同じ病気と闘っている人と比べて進行がかなり早いです。異例のペースです。
このままだと持って2、3ヶ月です。」
盗み聞きした方が良かったのか悪かったのか
今思えば後悔がある。
なんで、なんで1番頑張っている小瀧が
あと、2、3ヶ月で…。
思うこともあって
目の前が少し滲んだ時
俺の大好きな声が聞こえて
こんなことを言ってた。
俺もやで。
俺もまだお前と一緒にジャニーズWESTやりたいで。
お前と一緒に夢叶えたいで…。
お前と一緒に同じ景色見たいんやで…。
ジャニーズWESTに必要なんや
小瀧望、お前が。
俺の頬に一筋涙が伝った。
普段は
馬鹿で言葉も噛むしあまり上手くいかへん
濵ちゃんが
何故かかっこよく見えて
濵ちゃんが言った言葉が正しくて
俺は涙を手で払い
俺は小瀧を守ることを誓った。
俺だけじゃない。
小瀧を守ることを誓ったのは
流星も
濵ちゃんも
勿論、ここにいないメンバーも
小瀧を守ることをそれぞれ
誓っている
濵ちゃんの合図で
俺らは小瀧たちがいる部屋を離れ、
1度濵ちゃんの車に戻ることになった。