小瀧side
🚪コンコン
医師「お待たせしました。では、お話をさせて頂きます。」
医師 「小瀧さん、今から私が質問するものに
答えてください。」
はぁ、何聞かれるんやろう。
ちょっぴり怖い。
でも、隣に座っていた
神ちゃんが、手を握ってくれた。
目を合わせると、
医師 「それでは質問します。最近、
手足に痺れや、力が入りにくい事とかありませんか?」
医師「分かりました。では、少し体を動かしただけで、息切れしますか?」
それから色々な質問をされてそれに答えての
繰り返し。
ほとんどの質問に「はい」と答えるものばかり
つまり、俺の体はだんだん弱っている。確実に
医師「ありがとうのございます。私からの質問は終わりです。」
医師「落ち着いて聞いてくださいね…。
小瀧さん、単刀直入に言います。
小瀧さんはもって、4ヶ月です。」
もって、4ヶ月。
となると4ヶ月後は
俺の誕生日をギリギリ越えられるか
越えられないかってことか…。
あっという間に幸せは崩れた。
泣きたいのに泣けないのはどうしてだろう…。
医師「私が出した質問に小瀧さんは何個も当てはまる箇所がありました。これが現実です。」
神ちゃんが俺を呼んで、
神ちゃんの方を見ると
医師「分かりました…。なんかあったら
言ってください。」
先生が出ていったのを確認して…
俺が皆に声をかけようとしたら
濵ちゃんが声を出した。
俺が呼んだ声が届いたのか、
濵ちゃんは俺の方に近づき、
俺を優しく抱きしめた。
濵ちゃんの大きな手が優しく俺の背中を
撫でてくれた。
あまりの優しさに…俺は
俺が言いたいのは…
俺の涙は止まらない。
止まるどころか次々と溢れ出る。
俺の思いも溢れ出る。
そう言うと
なんか重いなって思って
少し上を見たら皆が俺を抱きしめてくれてた。
10年後も、20年後もその先の未来も
居るんかな…じゃなくて、
居てやる。
東京ドームもその他の夢も
叶えてやる。
やってみせる。
関西魂、なにわ侍、の力で…。
「ジャニーズWEST」という
1つの大きな力で
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!