第20話
アメノチハレ ⑳
望side
気がついたら寝てて
もう少しで俺の家に着くって時に
濱ちゃんが起こしてくれた。
家の前に着いて
車のドアを開けようとした時
濱ちゃんが
じゃあ、また後で
俺は家に入って
家の中を片付けた。
俺は今まで綺麗好きで
脱いだ服とかは直ぐに洗濯とかしてた。
でも今の俺の家は変わってしまった。
脱いだ服はそのままだったり
湿布とかその辺に転がってた。
一つ一つ片付けしてたら
あの日と同じ。
ほらまた転んだ。
また手が出ずにおでこを打って赤くなった。
俺は子供みたいに泣きじゃくった。
自分に腹が立った。
情けなくて…。
このまま壊れるんやろうか。
このまま死ぬんやろう。
このまま…
このまま…
無意識に
濱ちゃんのLINEを開いていた
ただのわがまま。
分かってる。
でも、
ホンマに心から思ってる。
俺の最後のわがまま
聞いてください。
その時、
ドアが開いたのが分かった。