第18話

別室
1,017
2020/12/21 15:19
ザカオの呼吸に気づけてよかった。
俺はザカオを抱えてソファまで連れてきた。
ベッドの方がいいかと思ったがマサイの部屋は
機械が多すぎる(--;)
でも早く気づけたからなんとかザカオが
気を失わなくて済んだ。
ザ「は、ぁ…ひゅっ、はっ、はぁ、はぁ」
ダ「ザカオ、ゆっくり深呼吸しよう」
ぺ「ザカオ、お水だよ!飲める?」
ぺけが渡した水をゆっくり飲もうとするザカオ。
ザ「…ゴク…けほ、はぁ、ゴク…ひゅ…っケホケホ」
ダ「おい無理はすんな」
ザカオをベッドへ寝かせゆっくり優しく胸を叩く。
ザ「はぁ…は、ぁ……はぁ…」
だんだん落ち着いてきたみたいだ。
ぺ「ちょっと落ち着いてきたみたいだね」
ダ「ぺけ、タオルケットか毛布持ってきてくれ」
ぺ「おけ!マサイのベッドからでいいよね(*^^*)」
ダ「おう‪w」
ザ「…はぁ…ふた、り…とも…は、ぁ…ごめ…ゲホ」
ダ「いいからお前は喋るな。お前は何も悪くないよ」
ザカオの目から大粒の涙が流れた。
こいつは我慢しすぎだ。
今この状態だからこそ変化に気づけたものの
今までだってきっとたくさん溜め込んできたに違いない。
ぺ「はいザカオ!毛布かけるね!」
ザ「あ…りが、とゲホゲホ」
ダ「よしよし、大丈夫だからヽ(・ω・`)ポンポン」
これはゆっくり寝かしつけるようにザカオの胸を叩いた。
ダ「ザカオ、このまま寝ていいぞ」
ザ「……グス、どこにも、行かない?」
ダ「大丈夫!ザカオが起きるまでここにいるよ」
そのうちザカオも病院へ連れて行った方が良さそうだな。
しばらくはダンスも無理そうだ。
俺たちはザカオからできるだけ離れないように。
どっちにしてもしばらくは
シルクのこともあるし撮影は出るように言った。
仕事は自宅でのを回してもらおう。
ぺ「ダーマ、俺向こう見てくる」
ダ「ん、頼むわ」
ぺけが撮影の状況を見に行ってくれた。
昨日今日のことなのに色んなことがありすぎた。
グループの解散
ザカオの精神異常
シルクの記憶喪失
他にもメンバー同士の喧嘩とかもあったようだ。
俺はザカオの手をギュッと握った。
ダ「俺は…俺の居場所は…ここしか有り得ねえんだよ…」
仕事が上手くいかない時
なんとなく家に帰りたくなかった時
落ち込むことがあっても
コイツらと一緒にいればそれだけで笑顔になれた。
ザ「……ん…。だ……まぁ……ぺ、けぇ。」
寝言で俺とぺけの名前を呼んでいる。
夢の中ではみんな一緒にいたらいいな。
ガチャ
ぺ「ただいま〜」
ダ「おう、向こうどんな感じ?」
ぺ「とりあえず撮り終わったみたい!あと多分すぐに動画出すと思う。」
ダ「そっか」
今はみんな辛い時期なんだよな。
ダ「……シルクに会いてえな…」
ぺ「ん?呼んでこようか?」
ダ「違くて‪w…記憶を無くす前のシルクに。」
ぺ「…そうだね。」
あいつもシルクロードだ。
いや、あいつは…絹張諒?








あいつは誰だ?

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