周りは自分より大きな人ばかり
何だかとても怖かった
冗談言わないで
私は1人で生きていける
もう誰の力もかりないって決めたの
なのに
本気なの…?
だって私の血は呪われてるんだよ
私と関わったら死ぬかもしれないんだよ
もう放っておいてよ
差し伸べられた手は
ボロボロで痛々しい程の傷があった
だけど優しさが詰まっていて
閉じていた私の心を
いとも容易く開いた
気が着いた時には
その人の手を掴んでいた
何で掴んだのか分からない
だけどこの人は_
軽く微笑むと
屋敷から私を連れ出した
私はその大きな背中を
ただただ見つめる事しか出来なかった
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!