そして時は立ち
2×××年 春
今日から俺は高校生
新しい校舎…と言いたいところだが中高一貫校だ
俺はつい最近前世の記憶を取り戻した
ここは鬼もいなくて
家族がいて温かで幸せで
平和な日常が続く世界
だけど、どんな世界でも
あなたがいないと駄目なんだ
未だに会えていない
君はどこで何をしているんだ?
俺は早く君に会いたい
そして今度こそ_
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と走って見に行ったものの
やっぱり遅かったか
そこは既に沢山の人だかりが出来ていた
ドンッと誰かから押されて
ふらついてしまった
その時に誰かにぶつかってしまった
声からして女の子だろう
そんな事より早く謝らないと
その女の子は人一倍小柄だった
長くて綺麗な髪だな…
でも顔を上げた途端
俺は息を呑んだ
髪の色や雰囲気は全然違う
だけど間違いない あなただ
直感でそう感じたんだ
幸せが溢れるこの世界で
もう1度君と共に生きていこう_
END
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。