師匠とのデートから1週間後、師匠から任務後恒例である集合命令のメールが来た。
私が拠点へと行く途中、同じく拠点へ向かっているであろう麗華さんと出会った。
麗華さんはそう小さな声で答えると私の隣へと来て歩き出す。「可愛いな〜」と思いながら2人並んでしばらく歩くと拠点に到着した。
拠点に着くとみんなが珍しいそうに私たちを見る。
私が隣にいる麗華の顔を見ながらそう尋ねると麗華さんはコクリと頷いた。
そう返事をして私たちは自分たちの席へと移動する。
師匠はそう言うと今回の任務について説明しだした。主に愛芽や愛翔、妖艶による証言や、救出した子供たちとこと、そしてその後の対処についての事だった。
私は入院していたからその辺のことはあまり知らなかったんだよね…。とにかく無事帰されて安心!
渚さんが首を傾げながらそう師匠に尋ねると陽菜も手を大きく挙げながらそう言った。
師匠がそう答えると渚さんは納得したように頷いた。
そう言って師匠は笑顔でみんなを見る。恐らく先週のデートの話だろう。
この件に関しては私はなにもフォローしないよ…。
私もみんなと同じ意見なので頷く。
師匠がそう言うとみんなが椅子から立ち上がり帰っていく。
私はみんなと別れを告げると家へ向かって歩き出した。
帰り道、ふとあることに気がつく。
確か最後使ったのは…うん、拠点だ。
もう拠点から随分離れているのに…。もっと早く気づいたら良かった…。
私が拠点に着くと話し声が聞こえる。
そう呟きながら声のする方へと足を進める。
扉の隙間から部屋を除くとそこには私を除く「百花繚乱」のメンバーがいた。
みんな真剣な表情で話し合っている。一体何を…?
師匠はそう言って一瞬俯き、そして再び顔を上げた。そして、こう言った。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。