.
実彩子×you
.
今日は実彩子ちゃんの誕生日。
AAAというグループで活動している
実彩子ちゃんは私の幼なじみです
「 今日、ハニストのリリイベがあるの! 」
「 あなたも来て?? 」
『 行く!! 』
そんな会話をしたのは今日の朝
もうすぐ始まるなってスマホを確認すると
実彩子ちゃんからひとつのメッセージ
「 今日リリイベ終わるまで待っててね! 」
「 終わったら控え室に来て!! 」
とのこと。
何かあるのかな?
まあまた実彩子ちゃんの気まぐれかな?
『 わかった! 』
『 そろそろ行くね! 』
そう返信してひとりで会場に向かう
会場に着けばたくさんのファンの人たち。
男女問わず人気のある実彩子ちゃん。
間もなくイベントが始まって歓声が聞こえる
ファンの子たちに誕生日をお祝いしてもらったり
アルバムのリリースのお祝いしてもらったり
終始実彩子ちゃんは笑顔で楽しそう
可愛いなあ、実彩子ちゃんは。
親同士が仲がいい私達は小さい頃から
ずっと一緒だった
実彩子ちゃんの方が2歳年上だけど
ずっと遊んでるうちにいつの間にか大人になってた
私が中学2年生の頃、実彩子ちゃんは
オーディションを受ける!と言って
必死に歌の練習とか面接の練習してたなぁ。
合格したことも1番に伝えてくれて
デビュー後も新曲出す度にCDくれたし、
LIVEも毎回チケットをくれた
実彩子ちゃんのことが大好きな私は
実彩子ちゃんが有名になるのが嬉しくて嬉しくて
私の中の誇りだった
でも実彩子ちゃんが遠くに行ってしまいそうで
怖いなって思うことも何回もあった
だけど実彩子ちゃんはその度に
" 私の一番の理解者っ!だいすきあなた! "
って言ってくれるんだ
その言葉が私には励みになってて
実彩子ちゃんが学校に来る機会が減っても
頑張ることが出来たの。
だから私にとって実彩子ちゃんは
言葉には表せないくらいに大切な存在
誰にも渡したくないの。
いつの間にかイベントは終わってて
私はスタッフさんに伝えて早足て控え室に向かう
「 実彩子ちゃぁーん!!! 」
『 あぁ!!あなたやっと来たぁ!!! 』
向かう途中で実彩子ちゃんを見つけた私は
実彩子ちゃんの名前を呼んで
実彩子ちゃんの元まで走って向かう
『 よくぞ来てくれたっ!!! 』(( ぎゅうっ
「 んふふっ、苦しいよ実彩子ちゃん 」
「 実彩子ちゃんお誕生日おめでとう 」
『 んへへっ 』
『 ありがとう、あなた!! 』(( ぎゅうっ
「 だから、苦しいってば笑 」
『 んへへ、許して 』
『 あ!!そだぁ~ 』
「 ん? 」
『 今日、あなたを呼んだのには理由があるの 』
「 なぁーに? 」
『 それは控え室に行くまでお楽しみ! 』
「 え、気になるよ!! 」
『 じゃあはやく行こっ! 』
「 うん! 」
手を繋いで2人で早足で控え室に向かう
実彩子ちゃん、どうしたんだろう??
私を呼んだ理由って何かなぁ?
なんだか楽しみだなぁっ
.
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。