喫茶店
マスター
おぉ、ハルくん来たか
ハル
こんにちは
マスター
うん、こんにちは
マスター
あ、メリークリスマスかな
ハル
そうですねw
マスター
今日は彼女さんと過ごさなくていいのかい?
ハル
さっきまで会ってました。このあと夜にも会う予定です
マスター
そうか、なら今日は早くお店を閉めようかね
ハル
いや、いいんですか?
マスター
うん、私もクリスマスを楽しみたいからね
ハル
そうですか
マスター
よし、お話はここまで、開店するよ
ハル
わかりました
開店
カランカラン
ハル
いらっしゃいませ…
よりひさ
うっす
ハル
よりひさ
よりひさ
クリスマスだってのにバイトかよ
ハル
いいだろ別に
マスター
ハルくん、こちらの方は?
ハル
弟です
マスター
弟くんか
よりひさ
兄貴、母さんから預かりものだ
ハル
あ母さんから?
よりひさ
今年、一度も母さんと会ってないだろ
ハル
まぁ、忙しいしな
よりひさ
だから、渡してくれって言わるたんだよ
ハル
そうか、ありがとな
よりひさ
おう、兄貴
ハル
ん?
よりひさ
メリークリスマス
ハル
おう、メリークリスマス
よりひさ
じゃあな
カランカラン
クリスマスの日のお店はひっきりなしにお客さんが来店してきた。
そして、忙しい時間もあっという間に過ぎた感じがした。
夕方
光里
光里
愛花
愛花
光里ぃ
愛花
もうクリスマス終わっちゃうよぉ
光里
ホントだよねw
愛花
なんでクリスマスって1日だけなのぉ
光里
イブもあるんだからいいじゃないw
愛花
えぇw
光里
今日のクリスマスはどうだった?楽しかった?
愛花
うん!すっごく楽しかった!
光里
よかったね
愛花
うん!
愛花
ハルくんとも過ごせたし、満足だよw
光里
そりゃよかったw
愛花
雪だるまも作れたしね
光里
そうだねw
愛花
まぁ、今年は引き分けだったけどねぇ
光里
来年は負けないよ
愛花
ふーんwどうだろうねw
愛花
…あっ、そうだ光里
光里
ん?
愛花
光里に聞きたいことあるんだ
光里
聞きたいこと?
愛花
うん、あのさ、ハルくんのことまだ好き?
光里
えっwなに急にw
愛花
花火大会以降、なんか進展あるようなないような感じがしてw
光里
うーん…好き…かな
愛花
そっかw
愛花
光里はハルくんと付き合いたい?
光里
ハルくんは愛花のことが好きで、たぶん私のことはなんとも思ってないから
愛花
そうかな…?
光里
そうだよ
愛花
私はもうすぐでいなくなっちゃうの、そうするとハルくんはきっとまた一人になっちゃう。だから、ハルくんのことが好きならハルくんを支えてあげてほしい
光里
うん
愛花
まぁ、できれば告白して付き合ってくれることが嬉しいんだけどねw
光里
付き合えるなら私も嬉しいけどw
愛花
いつか、ちゃんと告白しなよ
光里
うん
愛花
ふたりの明るい未来を願ってるから
光里
うん
愛花
光里
愛花
友達でいてくれてありがとね
光里
うん、私こそありがとう
すると少しずつ、愛花が息をしづらそうにしている姿が見えた
愛花
はぁ、いい思い出沢山作れたぁ……
愛花
もう、みんなには伝えること伝えたし…
愛花
心残りはない……かな……
愛花
あっ……ハルくんと…もっといたかったことが…心残りだ…
光里
どうしたの…?体調悪くなった…?
愛花
ううん…大丈夫だよぉ…
光里
ほんとに…?
愛花
眠くなってきたなぁ…
愛花
ハルくんがこのあと来るのに…w
愛花
ねぇ、光里
光里
なに?
愛花
ハルくんが来たら、ありがとうって伝えてくれる?
光里
なんでよ…自分の口でいいなよ…明日会えるよ…?
愛花
明日かぁ…明日……
光里
光里…?
愛花
会えるかな……
光里
会えるよ!
愛花
そっか…会える…か…うん
愛花
そうだね…じゃぁ、明日のためにも今日は寝ようかな…
光里
わかった
光里
私はここにいるからね
愛花
うん、ありがとう光里
愛花
おやすみなさい
光里
おやすみ…光里
30分後
ガラガラ
光里
ハルくん
ハル
光里先輩
ハル
愛花は
光里
疲れて寝ちゃった
ハル
そうですか、それじゃこれは枕元に置いておきますかね
光里
この前買ったクリスマスプレゼント?
ハル
はい
光里
そっか
ハル
光里は帰りますか?
光里
ううん、帰らない
ハル
そうですか
光里
ハルくん
ハル
なんですか?
光里
愛花がハルくんに、ありがとうって
ハル
ありがとう?なに対してですか?
光里
わからないけど…ありがとうって
ハル
そうですか、ありがとうか
ハルは愛花の手を握り
ハル
愛花、ありがとう
愛花
ハルくん…
ハル
愛花?起こしちゃいましたか?
愛花
きて…くれたんだ…
愛花
ハルくん……ありがとう…
ハル
愛花?どうしたの
ハル
なんか息しづらそうだし…
愛花
ううん、ちょっと眠いだけ…
ハル
そうなの…?
愛花
うん…ごめんねぇハルくん…せっかく来てくれたのに眠くて…
愛花
寝てても平気…?明日…沢山話そ
ハル
うん、おやすみ愛花
愛花
おやすみ…大好きだよ…ハルくん…
そして、目を閉じる愛花
すると
ピーー
ハル
愛花…?
ハル
愛花!
ハル
光里!早く先生を呼んでください!!
光里
えっ、あ、うん!わかった!
ハル
愛花…?愛花…?
ピーーーー
ハル
愛花ぁぁあ!!!
間もなくして、医者がハルや愛花のいる病室に来て、愛花の心臓の音を聞いた。
そして
クリスマスの夜、一人の明るいく元気で人思いの女の子がこの世を旅立った。
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第50話 最後までほんと君らしい (最終話)
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