『─幼なじみ、でしょ?』
この言葉が、酷く胸に刺さった。
何期待しちゃってんの、私。
グクと私は所詮幼なじみ。
それ以上でも、それ以下でもない。
そんなの、当たり前のことなのに.....
涙で目の前が歪んだ。
ジョングク「え、あなた?なんで泣いて....」
あなた「っ...ごめん」
私は病室を飛び出した。
さっきのキスは何だったの...?
余計に悲しくなる。
下を向いて走っていると、誰かにぶつかった。
あなた「す、すみませ....」
ホソク「あれ、あなたちゃん?」
なんでもよかった。
なんでもいいから、誰かの愛が欲しい。
そう思って、私はホソクさんに抱きついた。
あなた「ホソクさんっ...」
ホソク「あなたちゃん...」
ホソクさんも私を抱き返そうとした。
しかし、その手はすんでのところで止まった。
ホソク「ジョングギと、なんかあったでしょ?」
そう言ってホソクさんは私から離れた。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!