西畑「 はいどうぞー 」
恭平「 ありがと、 」
家に着いたら
西畑は温かいココアをいれてくれた
恭平「 大丈夫なん、こんな時間に来ちゃって 」
西畑「 全然大丈夫や。親は母さんしかおらんくて遊び人やから 」
恭平「 … そっか 」
西畑「 ん … ゆっくりしてってや 」
そう言って西畑は自分のことをし始めた
恭平「 … 聞かないん 」
西畑「 え? 」
恭平「 俺がなんで泣いてたか 」
西畑「 まあ … 話しずらいことかもしれんし、高橋が話したいタイミングで話して欲しいなぁって 」
恭平「 … 」
凄く西畑が大人っぽく見える
恭平「 … あなたと喧嘩した訳ちゃうで? あなた、久しぶりにお父さんとお母さんと会えるから行ってって言ったらさ … 」
俺は全部、西畑に話した
西畑「 …… まじかよ 」
恭平「 まだ駿佑から連絡来ないからわからへんけど … 可能性は高いらしい 」
西畑「 … 誰も悪くない。高橋も、道枝くんも … あなたの両親も 、、 」
恭平「 …… 」
ふと思った、
悪いのは、クリスマスだからだって
クリスマスやから俺とあなたはもちろん会うし、
クリスマスやから、あなたの両親も帰ってきた
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編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。