第5話

鈴原楓徒_4
330
2020/12/31 12:04
アサヒ
どー?少年の調子は
リリカ
まぁ、好調に見えますね
リオ
この子とんでもなく可哀想だったもんね
ルイ
…生き生きしてる、よ
リオ
ほんとぉ!


「どーだ、ソイツうまそうか?」
アサヒ
ミヤケさん
ミヤケ
よーっす
リオ
ちょっとミヤケ!
まじ、最近人間の食べ物しかださないじゃーん!
ミヤケ
はぁ?しょうがねぇだろ!
お前らの収入がねーんだからよ
リオ
クソまじぃーだけど、牛肉?とかあり得ないから!
ミヤケ
俺に文句言うなって!
俺悪くねぇからな!
リオ
はぁー?!
ルイ
…リオうるさい
ミヤケ
とにかく食えてることを感謝しろよ…
リリカ
2人とも落ち着きなさい。
全く、品のないこと。
アサヒ
ひでぇ言われ用だなぁ
ルイ
でもほら、
もうすぐ時間になるし、上手くいけば…
リオ
でも今のところルール違反もないし、どうかなぁ?
リリカ
まぁ、少年の今後を見届けましょう。



























今日で約束の1か月。





あんな現実には戻りたくない。






ずっと







ずっとこのまま…。



「楓徒?どうしたの?」
鈴原 楓徒
ううん、なんでもないよ

「そう、今日は楓徒の好きなハンバーグだよー!」


「おぉ、よかったなぁ」
鈴原 楓徒
ほんと?やったぁ!


最後の晩餐に好きな物とは。





僕の家族は最高だ。






でも本物でないかもなんて思いたくもない。










いやもうそんなのどうだっていいや。


僕は今、幸せなんだ。





















食事を終えて部屋に籠る。
リオ
少年、すごいじゃないか!
ルールも時間もぴったしだ!
鈴原 楓徒
うわ、いつのまに…
ルイ
戻してあげるよ
元の世界に



あぁ、嫌だなぁ。





鈴原 楓徒
…だ。
リオ
え?
鈴原 楓徒
嫌だ、!戻りたくない!
あんな家族もう僕の家族じゃないんだ!
リオ
…あら、それでいいのね?



僕自身も何を言ってるのかわらない。




でも…



鈴原 楓徒
いい…もういいんだ…
ルイ
わかったよ、少年
ファイナルアンサーだな?
鈴原 楓徒
…うん




そう僕が言った瞬間に2人の目付きが変わった。






リオ
まぁーそういうことなら仕方ないよね



リオさんがそう言葉を放った瞬間に腹に激痛が走った。



鈴原 楓徒
あ゛…ああ゛ぁ…



僕、刺されてる…。



ルイ
加減ってもんがあるんだよ
ルイ
お前は幸福を求めすぎたんだ


どんどん視界が暗くなってく。








僕は何を間違えた?





この判断?




いや、














生まれた場所だ。









鈴原楓徒




死亡。

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