第95話
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本人視点に戻ります
そんなことがあってから1週間後。
ギュルルルルル.......
お腹が空くものは仕方がない。
煉獄さんは仕方の無いやつだな、と言うため息をついて懐からある包みを出した。
それは大好きな甘味処の「お団子」が入っている香りがする。
ガバッ、と起き上がると鳩尾に痛みが走った。
あまりの痛みにベッドに倒れ込む。
みたらし団子を1串出して私の口に入れてくれた。
今度はゆっくり起き上がり、あむあむと食べていく。
腕の包帯を取り換えながら呆れたようにそう言ってくる。
信じられん、と言った表情のアオイちゃんに煉獄さんが笑いながらみたらし団子を彼女の口へと突っ込んだ。
アオイちゃんは美味しそうに食べた。
翌日は無一郎くんがやってきた。
目覚めてからまだ3日。
あの戦いからおよそ1ヶ月である。
最初に目覚めたのは今から約1週間前のことである。
私の怪我は
右足脛にヒビ
右肩脱臼
左腕手首骨折
擦過傷多数
背中10針縫合
鳩尾から背中へ突き抜けたからそこも縫われてる。
めっちゃ痛い。
でもご飯は食べれるからもりもり食べてる。
宇髄さんがやってきて壁によりかかった。
まだ入院着を着ている辺り酷い怪我だったのだろう。
無一郎くんに貰った三色団子を無言でもぐもぐしていると
ド派手に喜ぶぞ、なんて言いながら豪快に笑った宇髄さん。
そこに慌てたように
ドタドタと慌てた様子の実弥さんと
冨岡さんがいた。
肩を震わせながら笑っている宇髄さん。
私は何がなんやら。
宇髄さんがとうとう吹いた。