第89話
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スパンっ!
ザシュッ!!
下級隊士が危なかったので助けた。
案外早く終わり、日を跨ぐ前には鬼の気配も無くなったから藤の家に行けた。
無一郎くんが
なんて言うから
と聞いた。
無一郎くんは
もし襲ってきたら煉獄さんに言いつけてやろう、と心の中で決めて同じ部屋に寝ることにした。
羽織を脱いで日輪刀を部屋の隅に2人分並べて置いた。
柱用なのか少しいい露天風呂に案内され、先に入っていいと言うから先に入り、頭から全身洗って髪の毛を上にお団子っぽくまとめて身体にはタオルを巻いて湯船に浸かった。
すこしして無一郎くんが入ってきて同じように頭を上にお団子のようにまとめて腰にタオルを巻いて私の隣に入ってきた。
無一郎くんは私をひょいっと持ち上げて私を膝の上に向かい合わせに座らせた。
真剣な表情の無一郎くん。
私は迷わず、
そう返事をした。
無一郎くんは
にっこりと笑う無一郎くん。
子供を作る、という事はつまり無一郎くんに抱かれる、ということで。
行為を想像してしまって顔を真っ赤にした。
無一郎くんは楽しそうに
私の耳元で
と、囁いた。
私は
顔をさらに真っ赤にした。
お風呂を出てお互いに長い髪の毛を乾かし、寝室に戻った。
2人でお布団に潜ると無一郎くんに
そういって少し強引に私の頭を無一郎くんの二の腕に乗せた。
お風呂上がりのいい香りが鼻をかすめる。
顔がすっごく近くて体が火照る。
そう言って2人抱きしめ合いながら眠りについた。
朝起きると無一郎くんが私をじっと見つめていた。
私の頬を撫でておでこにチュッ♡と口付けをして
お布団から出て隊服に着替え、朝ごはんを食べて
お互い柱なのだから警備地区がある。
離れ離れになるのが寂しい。
何?と聞こうとしたら抱き寄せられて頭をなでなでされながら
無一郎くんの体温が離れていくのが寂しいがそろそろ移動も考えたら行かなくては行けない。
だから
ぎゅうっと抱きしめあってそれぞれの次の任務地へと向かった。