第80話
本人視点に戻ります
竈門さんに耳をぴっちり塞がれ、何も聞こえない状況がしばらく続いた。
竈門さんが何かをしゃべり、こちらを見るとまたにっこりと笑ってくれている。
少しすると手を離され、克哉に
な、今日十二鬼月クラスの強いやつ出てるらしいよな
うん、
な、俺ら3人で誰が最初に頚斬るか勝負しねぇ?
え!やだやだ!
私やる!!
俺ら甲に上がったんだぜ?
そそ!
いつの間に.......
あなたにいつか勝とうと思ってたらさ、甲まで上がったわ!!
同期が皆生きてるって凄いよね!!!
同期がみんな生き残ってるって本当にすごいと思う。
生き残るのが難しいこの鬼殺隊で。
炎柱の私に任せてよ!ね!!
えー.......
拓海が残念そうにしているから
じゃあさ!10分待っててあげる!
倒せなかったら私いくね!
そういえば2人は
おう!
倒したら飯おごってよ
いいよ!
そう言って鬼を探し始め、少しすると私の真横を何かがかすった。
?
ぬるり、と何かが垂れたから拭うとそれは
「血」であった。
.......血?
その後すぐ後ろで
わぁぁあぁあ!?
という声と
キィンッ!!
という刀のぶつかる音がした。
バッと振り返るとそこには
ククっ.......(笑)
鋭い爪を持った鬼がいた。
鬼か!!
なになに、沢山いるじゃん!
出やがったな!!
.......ピクッ
皆がその鬼を見ていると後ろからほんの僅かに鬼の気配がし、
伏せろ!!
!
炎の呼吸 壱ノ型 不知火!
拓海の後ろにいた鬼の頚を狙ったが避けられ、
ちっ.......気配隠していたのに.......
.......まだ、いるね
まだいるのぉぉぉ!?
克哉!拓海!あと三体はいる!!
おう!
いいぜ!やってやるよ!!
俺様もやってやるぜぇっ!!
それから30分後
水の呼吸 肆ノ型 打ち潮
がっ.......
風の呼吸 参ノ型 晴嵐風樹
ぎっ.......
うっ.......うわぁぁあ!!
ぼさっとしてんじゃねぇ!!
克哉が一般隊士を助けた。
けど。
ゼェ.......
フーッ、フーッ.......
痛いよぉぉ.......
.......
だぁぁっ!!
ある一体の鬼に苦戦している。
目には「下弦 肆」とあるが傷跡がある。
元十二鬼月である僕には勝てないみたいだね?
この間も.......!
え、この間もって、
この間も元十二鬼月と戦ったことがあったんだ
その鬼も強くて、
ふぅん、
皆を見ればもう疲弊しているのがわかる。
この中でまだ全力で戦えるとすれば私。
大した怪我もしていない。
すぅっと皆の前に立って
拓海、克哉
どうした
なんだよ
ここからは私がやるよ
2人は怪我した子達を離れさせて
にっこりと笑い、そう言った。
すると下級隊士が
1度柱から逃げたあんたが出来るってのかよ!!
おい!!
いいよ拓海、言わせてあげて
けど、
大丈夫、私には理解してくれる人が1人でもいればそれでいい
皆が皆賛成してるとは思えないし
1度逃げたお前なんかが勝てるわけねぇだろ!!
.......あのさぁ、いくら私が年下と言えど階級考えて貰えます??
確かに柱からは1度退いてますけどね
ここの隊士の中じゃいちばん強い自信ありますよ
それだけ努力してきてる、してきた自信があるんですよ
ねぇまだ?
はいはい、今相手してあげます
くるりと鬼の方を向き、
ま、見たいならそこで見てればいいです
煉獄さんほど強くなくても炎柱である実力、お見せしますよ
深呼吸をし、
炎柱、甘露寺あなた.......参ります
1番弱そうな女が相手か!!
喰ってやる!!
飛びかかってくる相手の動きを目を見開いてよく見る。
炎の呼吸 壱ノ型 不知火
ゴォッと炎が見える様な斬撃を出し、鬼の頚を確実に捉える。
着地し、刀を仕舞うと同時に頭が地面に落ちる音が聞こえ、振り返ると
なっ、この僕が、一撃で.......
な、
身体が崩れていくのを確認する。
その鬼を見下ろし、
数字を剥奪されたあんたなんかに私は負けない
くそ、
そこで鬼が塵となって消え去った。
ニコリと笑って
いやー!拓海達まだまだだね!
これくらい一撃で倒せなきゃー!
そう言えば拓海と克哉は
流石炎柱だわ(笑)
同じ階級といえどやっぱ柱は違ぇな!
私倒したからご飯奢ってね♡
え゛っ
大丈夫!2人で出せばいけるいける!
まじか
すごい、1度で、
ん?
私炎柱になる前は下弦の参を一撃で倒してるらしいんですよ(笑)
らしいっていうのもあの酷かった時だからちゃんとした記憶がなくて(笑)
すげえ、
あなたちゃんすごいよぉぉぉ!!
ありがとうございます!
煉獄さんのような炎柱になれるよう頑張りますね!
.......あの、
下級隊士が話しかけてきた。
何ですか?
先程は、失礼な事を言って申し訳ございませんでした
てめぇ!!
伊之助、聞こう
っ
我妻さんが嘴平さんを止めた。
.......
俺らが倒せなかった鬼を炎柱様は一撃で倒して、
それでも威張ることなんてしてなくて、
もう1人が
なにか理由があったってのに、俺らは気づけなくて、
いいんですよ
柱から逃げたのは事実ですから
時間がかかっても皆さんに認めて貰えるよう頑張ります
ですから、また見かけた時には話しかけて貰えませんか?
下級隊士の前にしゃがんでそう言った。
いいんですか?
はい
鬼殺隊はいつ死ぬか分からない過酷な部隊です
だからこそ私は沢山の人と仲良くなりたいんです
.......っはい!!
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