第53話
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嫌な知らせというのは、突然だった。
しばらく経ったある日のこと。
お姉ちゃんと合同任務となり、帰りに甘味処で三色団子を食べていた。
煉獄さんから烏経由で列車に乗ると教えて貰っている。
そんな会話を、していた時だった。
本当に突然の、知らせだった。
お姉ちゃんの鎹鴉がやってきた。
そして、
2人ともお団子を落としてしまった。
シボウ??
そこに成香もやってきて、
お姉ちゃんも私も言葉を発せなくなった。
それからは何をやるにも身が入らなくなった。
煉獄さんのお葬式に私も呼ばれたけど
煉獄さんが死んでしまったなんて、
そんなことを受け入れられなくて、
自室に篭った。
どんなに辛くても任務はある。
煉獄さんに鍛えられて甲まで上り詰めたこともあったのか身体は自然と動く。
まだ、沢山のことを教えて貰いたかった。
沢山お話したかった。
拓海にも、克哉にも慰められた。
家に帰ればご飯もそこそこに部屋に閉じこもった。
そんな生活を続けていた。
そんなことが1ヶ月続いたある日。
お姉ちゃんと蛇柱様が何かを話している。
何を言っているのか途切れ途切れだ。
でも、それすらもどうでもよかった。
1度、風柱様に仕返しがしたくてついて行ったことがある。
その後甘味処に行って、煉獄さんからぱんけえきをひとくちもらったり、
抱っこしてもらったりしていた。
もっと筋肉をつけなさいと、
こんな時に無一郎くんに会えたらどんなにいいだろう
でも彼も柱だから中々会えない。
現に煉獄さんのことがあってから1度も会えていない。
本当にお兄ちゃんの様な人だった。
私を1から育ててくれて、階級が上がる度に褒めてくれて、
美味しい物食べに連れて行ってくれて。
本当に、太陽のような人だった。
炎柱に相応しい、燃えるような心を持つ人だった。
パァンッ!
突然、襖が開いた。
そこには
無一郎くんがいた。