第12話

選択


〈あなたside〉
涼太
涼太
よし、行きましょーー
貴方
貴方
おーー!



今日はこの前約束してた海
涼太
涼太
いやーー、
でもやっぱ寒いね、笑
貴方
貴方
確かに笑


こんな肌寒い時に海なんて行くもんじゃないけど
涼太
涼太
まぁ、人少なそうだし!
貴方
貴方
うん!
レッツゴー!


そっから海に向かって。


思ってたより早く着いた
貴方
貴方
着いたー!!
………って、寒っ。笑
涼太
涼太
うわ、寒い笑
貴方
貴方
でも人全然居ないから
貸し切りだ、笑


そう言って二人で手繋いで海に向かっていく
貴方
貴方
あんまり波立ってないね
涼太
涼太
そうだね~


…そして静かになる



そしたら…
涼太
涼太
……あなた
貴方
貴方
ん?
涼太
涼太
…俺、考えたんだ。
貴方
貴方
…何を?


涼太は遠くの方見つめながら話す
涼太
涼太
俺は、あなたにあんまり自分の気持ちを押し付けたくない。
涼太
涼太
俺のせいで、無理するあなたが嫌だから。
貴方
貴方
………。
涼太
涼太
…だから。
まだ玲於のことが好きなら、この手離して


……そんなの、離せるわけない



…正直、玲於への気持ちが戻りそうになってるかもしれないけど…

でも、そうなったら私は最低の人間で。



…私が我慢すればいいだけだから
その思いを込めて

ギュッって強く涼太の手を握ったら
涼太
涼太
………
ありがとう

こっちを向いて、そう微笑む涼太


その笑顔を見たら

何故か罪悪感に包まれて



これでいいはずなのに。

私の心は言うことを聞かない
涼太
涼太
…よし、帰ろうか!
寒いし!
貴方
貴方
…うん、!


繋がれてる手を見ながら


”玲於のことが好きならこの手離して”
って言葉が頭の中で流れる



……きっと、私がしてる選択は
間違ってなくて




私が我慢すれば
他の誰も傷付かない‥


って私は間違った選択をしてたんだ



〈涼太side〉


”まだ玲於のこと好きならこの手離して”

ってあなたに言った言葉。


それでも、手が離されることはなくて



………分かってる。

こんなこと言ってもあなたは辛くなるだけ



絶対無理してるのに、あなただけが我慢して。



今も静かなまま帰ってる


帰ってきて


夜作るのめんどくさいから、食べに行こ

って話になって



今は結構騒がしい街


俺達の沈黙をかき消してくれてるような気がして

少し心がスッキリする
涼太
涼太
…いつもの所行こっか
貴方
貴方
、うん、!


お店の中に入っていこうとすると、


見慣れた顔
涼太
涼太
あれ、隼
隼
わお!涼太くんとあなたさん!
何してるんすか?…あ、デート?
涼太
涼太
まぁ…そういうこと、笑
隼
うわー、いいなー!!
涼太
涼太
…それより、
隼は何してんの?
隼
…玲於から飲み断られたんで
アメコに行こうかな。って思って…
涼太
涼太
…玲於が断るなんて結構珍しいね
隼
そうなんですよ!
しかもミホちゃんと飲みだから
って言って…
涼太
涼太
…………ミホちゃん…?


誰だそれ……
隼
あっ、なんでもないです!!
…じゃあ、楽しんでくださいね!

そう言って爆弾を落としていった隼


ゆっくりあなたの方を見ると


本人は気付いてないだろうけど
今にも泣きそうな顔してて



…ほら、我慢できてない



泣いたら涼太が傷付く
って思ってるんだろうけど
逆に我慢された方が傷付くわけで‥



でも臆病な俺は
そんな言葉言えなくて


涼太
涼太
…よし、!
入ろっか

って、


間違った選択をしてた