第17話

幸せになってね


〈あなたside〉


玲於に気持ちを伝えられて


どうすればいいか分からないまま

家に帰る



ガチャッ
貴方
貴方
ただいま~
涼太
涼太
あ、おかえり
貴方
貴方
涼太、もう帰ってたの?
涼太
涼太
うん!
結構早くにお開きになって笑
貴方
貴方
あの龍友が珍しい笑
なに、喧嘩でもしたの?笑
涼太
涼太
違うよ笑
あなたに伝えなきゃいけないことが出来たから
貴方
貴方
え、私に?
涼太
涼太
うん、ちょっと良い?


真面目な顔で言う涼太

私は涼太の向かいに座って
貴方
貴方
どうしたの、?
涼太
涼太
……あのさ
貴方
貴方
うん
涼太
涼太
えっと……単刀直入に言うと、
…別れよう
貴方
貴方
え?

まさかそんな話だとは思ってなくて

頭が追いつかない
涼太
涼太
急にごめんね。
でも、あなたの気持ち考えると
こうするしかないな、って思って
貴方
貴方
…私の、気持ち、?
涼太
涼太
そう。
あなただって分かってるでしょ?
今好きなのは俺じゃない。ってこと
貴方
貴方
……
涼太
涼太
俺、恐かったんだ。
あなたを離したくなくて、
俺の気持ち押しつけるようなことばっかして…
涼太
涼太
あの海に行った日、言おうと思ったけど、
玲於の事が好きならこの手離して。
って、結果は分かってるくせに
あなたに全部背負わせようとした
貴方
貴方
…………涼太
涼太
涼太
でも、俺
もうそんなことしない。
だからあなた、自分の気持ちに従って。
貴方
貴方
…私は……


涼太はしっかり”本心”で向き合ってくれてる。


だから私もちゃんと”本心”で向き合わないと。


もうこの言葉を言ってしまえば

私と涼太の関係は終わる。



でも、、、言うよ、、
貴方
貴方
私は、、玲於が好き……。
涼太
涼太
…うん、分かってた
貴方
貴方
…正確に言うと、
いつの間にか、あの時の気持ちが戻ってた
貴方
貴方
でも、私も同じように、
恐くて、弱くて。
私だけが我慢すればいい。
って自分から逃げてた
貴方
貴方
………でも、
もう逃げたくない
涼太
涼太
うん。
貴方
貴方
………涼太ごめんね。ありがとう



本当に、私がしてることは最低で

涼太の気持ちを踏みにじる行動なんだ。
涼太
涼太
あなたが謝ることじゃないよ
俺もあなたに我慢させてごめんね。

玲於と、幸せになって

「幸せになって」

って微笑みながら言う涼太



その優しさと、自分の中の罪悪感で
心はいっぱいになって
涙が溢れてくる
貴方
貴方
………っ……ありがとう…
涼太
涼太
泣かない泣かない!笑

ほら、玲於に気持ち伝えなきゃ
貴方
貴方
え、今から?
涼太
涼太
もちろん!
善は急げ。って言うでしょ


ほら、早く。
って玄関まで手を引かれた私
涼太
涼太
もう、俺とあなたは
恋人じゃない。
だから、何も考えなくていいよ
貴方
貴方
…………。
涼太
涼太
もー、ほら!
早く!笑


すごく申し訳ないけど。


笑顔で見送ってくれる涼太に
また視界が滲んで
貴方
貴方
………いってくる
涼太
涼太
うん!
幸せになってね


玄関のドアが閉まってる時に聞こえた

2回目の「幸せになってね」って言葉。


その言葉に背中を押されて
玲於の家まで走った