私はそう言って臺さんの家を出た
臺さんが手を降ってくれている
嬉しい
だけど…ここからが本番
私は今日学校に行く
あいつらにいじめられなくてはならない
だけど
私には復讐という後ろ盾があるから
なんだか今日は心が軽い
復讐って人を助けるのね
私は気合いを入れ直して学校の門に足を踏み入れた
ガラガラ
私は教室のドアを開けた
そして汚い自分の机に座った
そう言って私の椅子を蹴り飛ばした
いつもの私なら床に転げ落ちた時点で泣いている
だけど今日は全然痛くないし、辛くない。
でもこれは『潜入捜査』なんだ
いつもの私をまねしなくちゃ
そう言って美依達は笑いだした
今に見てろ
あなた達の運命はもう決まっているから
そう言って私の頭の上からコーヒー牛乳をかけた
水じゃなくてコーヒー牛乳っていうのが嫌だな
洗うのめんどくさいし、臭いから
そう言って美依は私の首を踏み潰した
正直これは痛い
首が圧で締まっている
もう死ぬかもしれない
そう思った時にクラスのお姫様がやってきた
今回は少し助かったかも
クラスの端から声が聞こえてくる
もしかしてみんなは気づいているの?
でも風が怖くて止められない
私のようにいじめられてしまうから
だからみんなは傍観者の位置にいる
でもこれもいじめだよ?
まあ、いいやみんなは少し怒るだけにするから
――――――――――
放課後
私はみんなが帰る時間を少し遅く学校を出るためにカバンを持ってトイレに入ってた
そして私はくまの人形を撫でる
あの美依にちぎられた人形
臺さんが直してくれたんだ
私がクマの人形を撫でていると誰かが入ってきた
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!