次の日私は臺さんに謝りに行った
約束を破ってしまった
あと少しで成功だったのに
私にまだあいつを人間と感じてしまう心があったから…
私はずっと自分を責め続けた
このままでは臺さんは私を安心して独立させることができなくなってしまうのではないか?
そう思うと心が辛くなった
臺さんの言うとうりだった
確かに私は復讐という言葉にときめいて自分を押し殺していた、傷つかないように
そのままの自分を出してしまうときっと心の弱いところがぼろに出ると思ったからだ
でもそれが逆に出た
押し殺されていた本来の自分の弱いところがむくむくと復讐に燃える度に育ってきた
私は狂気に取りつかれていたのだろう
復讐は相手だけでなく自分も殺してしまうのか。
『復讐をしても誰の為にもならない』
刑事ドラマでよく言っている言葉の意味が体験してよくわかったような気がする
でも、それでも私は
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次回クライマックスです
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!