【花束】.backnumber
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リリーside
『どう思う?これから2人でやっていけるとおもう?』
俺が告白して、君がOKを出した後。
君がそう言った
「んん、どうかな。」
「でも、とりあえずは、一緒にいたいと思ってるけど」
"2人で" という自信がなく。そう答えた。
君はクスッと少し笑いながら口を開いた
『せやな、やけどさ、最後は私がフラれると思うなぁ。』
「んん、どうかな…でも、とりあえずは、一緒にいてみよ。」
付き合った途端にそんな話をするとは、と結構戸惑っている俺。
夜道を相手の手を握りながら歩く
『浮気しても言わんといてな。』
『知らんかったら悲しくならんやろ?』
少し悲しそうな声で言う。
「そんなに俺信用ない?」
「俺は俺なりに真っ直ぐあなたを愛したいと思ってるで」
と言うとあなたは安心したような笑顔をした。
少し足を止めて、あなたを見つめる。
また歩き出して、俺はまた口を開く
「俺は何回目だって何十回だって、あなたと抱き合って、手繋いで、キスして、思い出したらニヤケてまうような思い出作りたいと思っとる。」
「そら、喧嘩もするやろうけど。そんなら、何回も謝るし。ありがとうも忘れへんから。」
「ごめんごめんありがとう。くらいの割合になってまうかもやけど、それは許してな。」
あなたの前では俺とは思われへんくらい素直に気持ちが伝えれる。
うん、うん、と相槌をしながらあなたは聞いてくれる。
「俺は、ずっと曲がったことばっかやってん。色々な。やけど、あなたの所までは真っ直ぐ走って行く。」
「甘い幸せな気持ちを俺らが忘れへんかったら何も問題ないと思うねん。」
「あなたとなら朝も昼も夕方も笑いあって行くことが出来ると思う。」
そう言い終わるとあなたは大きな泣き声をあげて泣き出した。
「どう思う?これから2人でやっていけるとおもう?」
泣いてるあなたに質問をなげかけた。
『んん、どうかな。でもとりあえずは、私はリリーが好きやで。』
あなたは笑いながら俺の目を見て言った。
そして、今日。
俺とあなたが結婚式を挙げる日。
一生一緒にいような。
心の中でそんなことを思いながらあなたとの愛を誓った。
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(リリーさんってこんな関西弁やったか分からへんくなったちゃった…)
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。