敦side____
2人の少女に案内され、着いたのは…
少女が扉を開く …。
中には、テーブルと椅子が四脚。
そのうちのひとつの椅子に、雪乃が座っていた。
すると、雪乃は無言で懐から鈴を取り出した。
チリン…
と、音をたてて鈴が音を鳴らす。
すると、奥の扉から夏香が現れる。
雪乃は返事をすると同時に床を蹴って、
僕の方に跳躍してくる。
雪乃はナイフを構えている。
咄嗟に異能力を発動して、爪でナイフを止める。
雪乃はもう1つナイフを構え、
四方八方から攻撃をしてくる。
受け止められなかったナイフが腕や顔に
傷を増やしてゆく…。
雪乃が異能を使った途端、
当たりが真っ白になり見えなくなる。
それに …凄く寒い。
雪は僕の足元から徐々に氷となって、
躰を凍らせてゆく。
.
僕は今の自分の最大の威力のパンチを
雪乃にくらわせた。
夏香が奥の部屋へと逃げ込む。
夏香の後を追って僕も部屋に入る。
そこには …
牢屋の中で足枷を付けられて、
アザと傷だらけの光莉さんがいた。
牢屋を扉に触れると、直ぐに開く。
光莉さんの首元を確認すると、首輪は外れていた。
僕は光莉さんをおぶって、敵組織の拠点の出口へ向かう。
そして、僕は光莉さんをおぶったまま、
夜の横浜の街を歩いて探偵社へ向かった____。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。