あっという間に目的地に到着して 、休む暇なく練習開始
わたしなんて 、まだ酔いがさめないのに皆はよくやるなぁって感心
那奈「 あなたちゃん 、大丈夫? 」
「 気にしないで 、(吐きそうだけど) 」
バスなんか苦手で 、乗り物酔いもしょっちゅうで。
那奈「 まだ時間少しあるから 、ゆっくりしてね 」
ほんとに出来た子だなって 、全てにおいて。
那奈ちゃんとわたしの静な空間に 、足音が聞こえて
その人が誰か確認する余裕もなくて 、
那奈「 勇太先輩 、」
『 俺が傍にいるからさ 、那奈ちゃんは他のやつらお願い 』
わかりました って頷く那奈ちゃんの声は震えてて 、泣きそうで罪悪感が押し寄せてくる。
「 わたし 、大丈夫です。 練習いきましょう 」
まだ気持ち悪いけど 、この空気に耐えられる自信なんてなくて
『 応援しててよ。 俺だけを 』
「 え? 」
『 ちょ 、あんまこっち見んな‼ 』
さらっと王子様出してきたななんておもったら 、似合わず赤面。
「 照れてる 」
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!